★9月25日以降の東京金60分足では、雲の下限が上値抵抗ラインとなり24時間線(緑線:日足では1日線)を下抜けすると下げ幅を拡大した。ちょうど24時間線が日足チャートの三尊天井ネックラインに当たる4640円に位置していたことで、24時間下抜けと同時にネックライン下抜けしたことから下げ足を速めた。120時間線(赤線:日足では5日線)や240時間線(茶線:日足では10日線)が緩やかに低下傾向となってきている。またロウソク足でも上値・下値を切り下げるロウソク足の並びとなっていることも下落基調が継続している。
NY金先物市場は、この日発表された米9月シカゴ購買部協会景気指数が65.2に上昇し、市場予想を大幅に上回ったことや、米長期金利の上昇が嫌気された。米税制改革に対する懐疑的な見方は消えていないものの、規制緩和への期待で安く始まった米国株が持ち直すと、安全資産とされる金に売りが出で反落となった。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けしていることから、戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値を重くする。また、引け際に下落基調となったことから、出来高を伴わない動きとなった。そのため、週明けで押し目買いが入ってくるかが注目点となる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインが上値抵抗ラインとなりMACDとシグナルが刈り幅を広げながら下向きとなっている。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、%K:3.95、%D:8.73とかなり売られ過ぎ過熱感が出ていることから、一旦の戻りも想定される。
三尊天井のネックラインとなる4640円を下抜けしたことで、下落基調が強まる可能性もある。ただ、引け際に下落したことから、週明け押し目買いが入りネックラインを回復出来るかが注目される。一目均衡表日足の下値節目は、基準線4610円や先行スパン2を当日に引き直した4585円、窓閉めとなる4539円となる。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)の日足では%K:6.50、%D:18.78と60分足同様に売られ過ぎ過熱感が出ている。
北朝鮮情勢を巡る地政学リスク、スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立を問う違法の住民投票の決行、イラク北部のクルド人自治区の住民投票を巡る中東情勢の緊迫化など、リスク回避となる材料も残存していることから、金の大幅な下落調整も考えにくいと思われる。
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