★3月9日以降の東京金60分足では、雲の下限と72時間SMA(青線)がレジスタンスとなり、下押しする展開となった。しかし、5,176円が底値となり引けにかけて戻り基調となった。ただ、上値には緩やかに低下傾向となっている24時間SMA(緑線)の5,312円がレジスタンスとして意識されやすい。先行き雲の下限が低下傾向となることから、上値が重くなる可能性がある。
NY金先物市場は1504.00-1597.90ドルのレンジ相場となった。通常取引開始前の時間外取引で1600ドルに接近する場面があったが、トランプ米大統領が国家非常事態を宣言するとの報道を受けて金先物の下げ幅は大幅に拡大し、一時1504.00ドルまで売られた。スタフォード法に基づき、連邦政府は州・地方自治体への支援を一段と強化する。通常取引終了後の時間外取引で1536.90ドルまで戻したが、株高やドル高を意識して金先物の戻りは鈍かった。欧米の株式相場は反発したものの、このところの急落で投資家の資産現金化の流れは止まらず、金への売り圧力は強まったままだった。
価格帯別出来高では、5,500~5,600円前後が出来高が多く戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』が入りやすく上値の重石となる。一方で、5,200円前後では短時間に出来高が膨らんでおり、押し目買いが入りやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがレジスタンスとなり下押ししたが、MACDが横ばいになってきたことで下押しバイアスは鈍化してきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、低水準で%DがSlow%Dを上抜けしてきており、戻り基調となっている。
東京金の日足では、200日SMAの5,156円がサポートラインとして意識され下げ止まると、下ヒゲと伴って戻り基調となっている。ただ、上値では100日SMAの5,353円や75日SMAの5,414円がレジスタンスとして意識され上値が重くなる。NY金はリスク選好の動きと投資家の現金化の流れで大きく下落している。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大は続いることや、ワクチンが未開発のため下値では押し目買いも入りやすい。金も現金化が一巡するまでは不安定な動きになりやすい。為替市場では『有事のドル買い』の展開となっており、107円後半まで戻してドルは底堅く推移している。そのため、東京金の下支え要因となる。
注目点は、200日SMAを維持出来るかにある。一方、しばらくは上値では買い方からの『やれやれ売り』も入りやすく上値の重い展開が続きそうである。
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