FITS エコノミックレポート

東京金の60分足ではもみ合い相場から下放れ!

 

★2月22日以降の東京金60分足では、もみ合い相場から徐々に加速する下落となった。ただ、引けにかけては下げ止まる展開となっており、週明けの寄り付き後の動きが注目される。もみ合い相場が長かっただけに、さらなる下落ではストップロス巻き込む動きには注意が必要となる。

 

NY金先物市場は一時1291.30ドルまで売られた。世界的な株高を背景に安全資産の金買いは大幅に縮小し、金先物は節目となる1300ドルを1ヵ月ぶりに下回った。米通商代表部(USTR)は3月1日に設定されていた米中両国による貿易協議の期限延長を正式に発表したことから、欧米やアジア諸国の株価指数が総じて上昇し、株高を受けて米長期金利は上昇したことなどが売り材料となった。また、外国為替市場でドルがユーロに対して強含みに転じたことも金先物相場の下落を促す一因となった。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯が上値にある一方で、下落途中での出来高が少ないことから、含み損を抱えた買い方が多く残っている。下値で出来高が膨らむかが注視される。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロランがレジスタンスとなりMACDとシグナルがかい離幅を拡大させて下落基調となっていることで、下落の勢いが強いことを示している。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、%K:3.70、%D:5.60と短期的にはかなり売られ過ぎ過熱感が出ている。

 

東京金の日足では、レジスタンスとして意識される25日SMA(青線)4,658円を下抜けしてきた。週明けの寄り付きで25日SMAを回復出来るかが焦点となる。25日SMAを下抜けると、75日SMAの4,537円、260日SMAの4,505円が視界に入ってくる。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%K:45.95、%D:53.82と過熱感なく両線とも下向きとなっていることで、下押し圧力が強い。NY金は節目として意識されていた1,300ドルを下抜けしたことから、直ぐに回復できないと下値模索の動きとなりやすい。為替市場では、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いフローが持ち込まれ一気に上昇基調となった。しかし、週末に公表された米経済指標は相次いで予想を下回る結果となったことで、ドルの上値追いも限界がありそうだ。米企業による大型起債が相次いでいることから、需給悪化懸念した債券売りが先週から強まっている。

週明けの東京金は、25日SMAを挟んだ動向に注目される。下抜けすると昨年8月16日安値と1月7日安値を結んだトレンドラインが視界に入る。トレンドラインを下抜けると、上昇トレンドから反転の兆しとして意識される。

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