★東京金の長期トレンドを示す月足では、60ヵ月SMA(赤線)は緩やかに上向きとなっており、長期的には上昇基調が60ヵ月SMAを上抜けした2002年1月から継続している。
2008年10月と2013年6月に大きな下落があったものの、この60ヵ月SMAがサポートとなり下げ止まる展開となった。
ただ、2015年11月から2018年11月までは、この60ヵ月SMAを挟んでもみ合う展開となりトレンドの転換の兆しが出ていた。しかし、60ヵ月SMAを回復できたことから、バブル的な角度で上昇基調が強まった。
60ヵ月SMAを上回っているうちは、下落場面では基本的には押し目買い狙いとなる。
一方で、60ヵ月SMAを下抜けする場面では戻り売り狙いとなる。
2008年10月の東京金の暴落は、分かりやすくリーマンブラザーズの破綻による金融危機勃発で、保有資産の全部売りによるものだった。ただ、2013年6月の暴落は多種の金売り材料が重なった。①キプロスによる金準備売却をきっかけに、債務問題を抱える他のユーロ圏諸国にも金売却が広がるととの思惑が浮上。②中国の2013年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率が市場予想に反して鈍化し、同国の金需要減退懸念が強まったこと。③著名投資家による『金はもはや安全資産ではない』との発言や、大手投資銀行の金価格見通し引き下げ。④米FOMCにおける量的緩和策の縮小・停止の議論が、年初から繰り返されたこと。⑤世界的な株高を受けてETFからの資金流出が続いたことなどの要因が重なった。
今年3月の東京金暴落は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が嫌気され、株価の下落と共に利益確定売りの金売りが集中した。また、保有資産の現金化も金売りに拍車がかかった。ただ、過去の下落とは違い持ち直しの速さが際立っている。
今後も東京金の暴落時には月足の60ヵ月SMAを思い出して、サポートするのか下抜けするのか見極めることがポイントとなる。しかし、大概はその場面では、すっかり忘れていて見ているだけになりがちである。
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