FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:大型M&Aとワクチン開発進展を好感

NYダウは327.69ドル高の27993.33、ナスダックは203.11ポイント高の11056.65ポイントで取引を終了した。大型M&Aの報道が相次いだことで市場心理が改善され、ハイテク関連株を中心に買いが優勢となった。英国の製薬会社アストラゼネカが一時中断していた新型コロナウイルスのワクチン最終治験を再開したことが好感された。また、米製薬会社ファイザーが新型コロナワクチンの開発に関して前向きな見解を示したことも好感され、指数は一時420ドル超上昇した。VIX指数は26.87から25.85へ低下した。

 

東京外国為替市場:対欧州通貨を中心にドル売り優勢

ドル/円は、対欧州通貨を中心としたドル売りに押され、先週のレンジ下限だった105.80円をブレイクすると一時105.49円まで下げ足を速めた。もっとも、105円台半ばに観測されている買いオーダーをこなせず、一巡後は対欧州通貨を中心にドルが下げ渋ったこともあり105.70円台まで下値を切り上げた。

 

ユーロ/ドルは、対ポンド主導で欧州序盤から持ち高調整のドル売りが広がったことにつれて、NY序盤には一時1.1888ドルと日通し高値を付けた。もっとも、その後はポンドが失速するにつれて上値が重くなり1.1860ドル近辺まで押し戻された。なお、ジョンソン英首相が英下院で英EU交渉におけるEU側の要求は一部で不合理と述べるなど、強硬的な態度を維持したことが嫌気されて、ポンド/ドルは1.2919ドルを高値に1.2840ドル台まで上げ幅を縮小した。 

 

NY原油先物市場:需給改善の大幅な改善は期待できず上値重い

NY原油先物市場は36.82ドル-37.68ドルのレンジ相場となった。米西部は過去最悪な山火事に襲われ、南部には再びハリケーンが上陸するなど自然災害への警戒感が増すなか、経済活動の低下からエネルギー需要減が懸念された。原油先物は37ドル割れまで売りが先行し、その後はポジション調整の買い戻しがあったものの、引けにかけては売り優勢となった。需給関係の大幅な改善は期待できないとの見方は変わっていないため、アジア市場で37.68ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて36.82ドルまで反落した。ただ、米国株式の堅調推移を意識して一時37.47ドルまで戻している。

 

NY金先物市場は反発:全般ドル安を好感した買い優勢

NY金先物市場は1945.20-1972.50ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルがユーロなどに対して売りが先行し、ドル建ての金先物は割安感から買いが強まった。ただ、米国株の堅調さが安全資産とされる金の圧迫要因となり、引けにかけてはやや伸び悩んだ。アジア市場で1945.20ドルから1960.50ドルまで買われた後、ロンドン市場で一時1947ドル台まで下げたものの、ユーロ安は一服していることや米中分断の懸念は消えていないことから、ニューヨーク市場で1972.50ドルまで上昇した。

 

米国債券市場は小反落:様子見ムードが広がり小動き

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)0.67%で終了した。15-16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて週明けの債券市場は様子見ムードが広がった。 

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