FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ナスダックの下落に伴い上げ幅縮小

NYダウは64.89ドル高の25444.34、ナスダックは36.11ポイント安の7449.03で取引を終了した。好調な決算発表した銘柄が買われ指数を支えたほか、前日に300ドル超下落した反動で買いが入りやすかった。上げ幅は一時220ドルを超えた。ただ、イタリア財政問題や米・サウジアラビア関係悪化を巡る懸念も根強く、NYダウは下げに転じる場面があった。 米長期金利の上昇を嫌気したハイテク株の下落に伴い、引けにかけて上げ幅を縮小する展開となった。VIX指数は20.06から19.89へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は方向感のない展開

ドル/円は、ユーロやポンド絡みの取引が中心となったため、相場は方向感が出なかったが、NYダウが一時220ドル超上昇したタイミングで112.65円と日通し高値を付けた。日経先物が160円上げたことも相場の支援材料となった。そのあとは、前日の高値112.73円が目先レジスタンスとして意識されたためやや伸び悩んだ。この日発表の米9月中古住宅販売件数は年率換算で515万件となり、市場予想の530万件を下回った。また、ボスティック米アトランタ連銀総裁は『貿易政策の見通しは引き続きリスク』と述べたほか、カプラン米ダラス連銀総裁は『FRBがあと2、3回利上げすれば金利は中立水準に達する』などと語った。 ユーロ/ドルは、モスコビシ欧州委員(経済・通貨担当)が『イタリア来年度予算を巡る対立を緩和したい』との見解を示すと、一時4年8カ月ぶりの水準まで上昇していたイタリアの長期金利が急速に低下し、ユーロの買い戻しにつながった。『イタリア政府は2019年の財政赤字目標をGDP比2.4%から2.1%に変更することを検討している』との一部報道も好感され、一時1.1535ドルまで上値を伸ばした。なお、米格付け会社ムーディーズはイタリアの格付けを「Baa2」から「Baa3」に引き下げたものの、相場の反応は薄かった。 

 

NY原油先物市場は反発:サウジを巡る地政学リスク懸念から買い優勢

NY原油は、サウジアラビアの記者失踪事件を巡り、米国との関係悪化懸念など、地政学リスクの上昇が買い材料となった。また、米中貿易摩擦でエネルギー消費大国の中国の石油需要の減少が懸念されている中、9月の中国精油所の処理量が大幅に増加したことも買い材料となった。さらに、為替市場でドル安・ユーロ高となったことを受け、前日約1ヵ月ぶりの安値水準まで下落した原油に買戻しが入った。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比4基増加の873基となった。

 

NY金先物市場は反落:株式の持ち直しでリスク選好の売りが優勢

米国とサウジアラビアの関係悪化やイタリア財政問題などを意識した買いも入った。また、為替市場でドル安・ユーロ高が進んだことも金買いが意識されたが、株式市場の上昇によるリスク選好の動きで売られる展開となった。ただ、下げ幅は限定的だった。

 

米国債券市場は反落:イタリア財政問題緩和で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)3.19%で終了した。モスコビシ欧州委員(経済・通貨担当)が『イタリアの来年度予算を巡る対立を緩和したい』と述べたことで、イタリア財政問題への懸念がやや後退し、安全資産とされる米国債に売りが出た。

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