★日11月全国消費者物価指数:市場予想を上回る
総務省が発表した11月の全国消費者物価指数(CPI、2015年=100)は生鮮食品を除く総合で前年同月比0.9%上昇となり、市場予想の前年同月比0.8%上昇を上回った。生鮮食品を含む総合は前年同月比0.6%上昇だった。
同時に発表された12月の東京都区部CPI(中旬速報値、2015年=100)は生鮮品を除く総合で前年同月比0.8%上昇となり、市場予想の前年同月比0.7%上昇を上回った。
★13:15黒田日銀総裁講演:出口戦略に向けての発言に注目
黒田総裁自身が『リバーサル・レート』に言及するなど、市場では来年日銀がイールド・カーブ・コントロールの修正など、将来的な出口戦略に向けて、動きを見せるとの思惑も高まっている。ただ、現状はこういった見方を強く否定すると見られることから、思惑的な円買いにはつながり難い。
10月30-31日に開催された員優勢策決定会合の議事要旨を公表した。その中では『物価安定目標へのモメンタム維持のため必要な政策調整を行う方針共有』、『金融市場調整方針と整合的なイールドカーブ円滑に形成との認識共有』などとなっている。
★日経平均株価:閑散相場で値動きこう着
年末株高というジンクスの期待と、日経平均株価の2万3000円の節目超えなどが注目されやすい。為替安定化やクリスマス明けに向けた海外勢などの新年運用マネーの新規資金配分期待、12月末の決算企業の配当取りなどが下支え要因となりやすい。海外の実質クリスマス・モードが続くほか、国内でも年末年始休暇を控えて市場売買エネルギーの低下が警戒される。日本の正月連休に向けた利益確定売りやポジション整理、ヘッジ売り、オプション権利死守の防戦売りなどが意識される。日経平均株価は、前日比16円安の2万2922円で寄り付いた。その後も前日終値近辺での動きとなっており、動意を欠いた展開が継続している。
★東京外国為替市場:市場参加者減少で本日もこう着相場の様相
ドル/円は、114円台の上値の重さが意識されるなか、株価動向や米長期金利にも反応薄となっている。基本的には日米金融政策の相違から下値は限定的となっている。ただ、売買材料が豊富に回遊していることから、レンジ内での値動きになりやすい。ユーロ/ドルは、ドイツやスペインの政治的リスク、英EU離脱問題などを抱えていることで、ユーロ圏の一枚板に不安がある。また、消去法的に買われていたユーロロングの手仕舞いも予想されるだけに上値トライには慎重になってきている。
本日も市場参加者が少ないなか、様子見ムードの強い相場となっている。米系短期筋のドル売りは113.80円から継続的に観測されている。また、本邦実需勢は112.80円から買いスタンス。米系短期筋も112円台後半はドル買いスタンス。
本日はボクシングデーとあって、香港や欧州市場が休場となる。そのため、アジア市場ではこう着相場が継続しそうだ。
★中国景気動向に注目:向こう3年間は景気停滞気味に
中国は20年までに国内総生産(GDP)を10年水準の2倍にする目標を掲げており、その実現に向けて16-20年の5ヵ年計画で年6.5%の成長率を最低ラインにすえた。習金平国家主席ら指導部は一様に、経済成長重視の姿勢を緩和していることを示してきた。今月開いた中央経済工作会議で向こう3年間、金融リスクと環境汚染、貧困の対策に重点を置く方針を表明した。
2期目の習金平政権が始まったが、向こう3年間は金融引き締めや規制強化など経済にとっては停滞させるような政策実施となりやすい。その後2年間は景気を上向きにする政策が実施され、任期満了に向かって景気を向上させる政策に転換されると思われる。来年以降中国の景気動向を注視していく必要がある。特に上海総合株価指数や人民元の動向には注意が必要となる。
★ドイツ経済統計の事前配布中止:来年1月1日から
ドイツ連邦統計局は、来年1月1日からエンバーゴ(解禁)付き経済統計の通信社への事前配布を取りやめる方針。今回の方向転換は、ドイツ国債やユーロ相場に響く消費者物価指数(CPI)や製造業受注指数、小売売上高を含む統計の発表に影響を与える。これらの統計は現在発表の約30分前にエンバーゴ付きで通信社に配布されている。米ウォールストリート・ジャーナルは、特定の統計発表前に『疑わしい』市場の動きがあったという同紙の調査結果に対応した動きと報じている。
来年から通信社によって経済指標の発表のずれが生じる可能性が出てくる可能性がある。
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