FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

日7-9月期GDP改定値:市場予想を上回る

内閣府が発表した7-9月期の国内総生産(GDP)改定値は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、前期比年率2.5%増となり、速報値(前期比0.3%増、前期比年率1.4%増)から上方修正された。市場予想は前期比0.4%増、前期比年率1.5%増を上回った。

 

日10月国際収支:市場予想を上回る黒字額

財務省が発表した10月の国際収支速報で、経常黒字は2兆1764億円となり、市場予想の1兆7210億円より強い結果となった。内訳では貿易収支が4302億円の黒字となり、市場予想の4181億円の黒字額より大きかった。

 

米国政府から貿易不均衡けん制発言が入る可能性が高まり、為替市場にも円安を抑制する可能性もある。

 

日経平均株価:じりじりと上げ幅縮小傾向

米国株の上昇、米議会での暫定予算案進展と政府機関閉鎖の回避観測、税制改革案の審議進展期待などが支援材料となりやすい。米インフラ投資計画の具体化期待や、英国のEU離脱交渉進展観測は、リスク回避後退の米長期金利上昇、ドル高、リスク選好の円安を支援している。ただ、今晩は米国で雇用統計が控えている。中国での株安や景気減速懸念、信用バブル抑制策の強化のほか、イスラエルなどの中東不安、米税制改革法案審議の不透明感、日銀による金融機関配慮の超低金利微修正の先行き思惑などもあり、高値圏では週末調整売りに押される可能性もある。日経平均株価は、前日比129円高の2万2627円で寄り付いた。その後は、一時上げ幅を広げたものの、じりじりと上値が重くなり上げ幅を縮小している。12月SQ暫定値は2万2590.66円となった。

 

東京外国為替市場:ドルは底堅い展開を継続

ドル/円は、113円台を回復するなど底堅い展開となっている。米国株価や米長期金利が堅調推移するかは未だに懐疑的となっている。また、114円前後では何度も跳ね返されていることも踏まえれば、過度な円安は期待しにくい。ユーロ/ドルは、ユーロロングの巻き戻しが強まりつつあり、さらに下値を模索する展開となっている。メルケル独首相率いる与党との連立協議を行う旨が伝えられており、ドイツの政局不安に対するユーロ売りも一巡する可能性が高く、過度なユーロ安を抑制する。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済分以外は様子見スタンス。米系短期筋のドル売りは113.30円から継続的に観測されている。また、本邦実需勢はドル買い水準を上げて112.50円から観測されている。米系短期筋は112円台後半でドル買いスタンス。

本日は米11月雇用統計の発表を控え一方的な動きになるにくいものの、米長期金利の上昇や年内の米税制改革法案成立への強い期待感を背景に底堅く推移が予想される。

 

中国11月外貨準備高:10ヶ月連続増加

中国国家外為管理局(SAFE)は、中国の資本流出入は11月も安定を維持したとの見解を示した。11月末時点の外貨準備高は前月比100億ドル増の3兆1190億ドルと10ヶ月連続で増加した。外為管理局以外の通貨の上昇と資産価格の変化が主な要因と説明している。

中国の外貨準備高が減少してくると、市場に不安感が漂いリスク回避の動きとなりやすいので、今後も注意深く見ていく必要がある。

 

米上下院つなぎ予算案可決:政府閉鎖回避

米議会下院は7日、上院は8日に、2週間のつなぎ予算案を可決した。本格的な予算審議は今月下旬に持ち越された。

つなぎ予算案の可決で今月22日まで歳出が手当てされることになり、政府機関の一部閉鎖は回避される。下院では235対193の賛成多数で下院を通過した。当初、予算案に難色を示していた保守派の説得に当たった課員共和党指導部が勝利を収めた格好となった。

 

 

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