FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

日10月企業向けサービス価格指数:市場予想を下回る

日銀が発表した10月の企業向けサービス価格指数(CSPI、2010年平均=100)は前年同月比0.8%上昇となり、市場予想の前年同月比0.9%上昇を下回った。

 

東京外国為替市場:ドル/円は111円台半ば前後でこう着

ドル/円は、米国市場が株式及び米債券市場が共に短縮取引であったことも起因しているが、原油価格の上昇もあり、もう一段のドルの調整売りを意識せざるを得ない状況となっている。相対的にはストップロス優先の展開となっており、短期的には110円台も視野に入る。ただし、米金利先行上昇観測が残るなか、好調な米株式市場や米景況感を踏まえれば、過度な円高・ドル安にもなりにくい。ユーロ/ドルは、ストップロスを巻き込みながら1.19ドル台をクリアーするなどユーロ先行感の様相となっている。ドルインデックス指数が、2ヶ月ぶり安値を更新していることもドル売りユーロ買いを誘発している。ただ、FRBの金利正常化が途絶えたわけでもないだけに、ユーロ/ドル1.2000ドルは時期尚早となっている。

 

本邦輸入勢は月末週にあたるが、期日決済のドル売り以外は静観スタンス。米系短期筋のドル売りは111.80円から継続的に観測されている。また、本邦実需勢は111.30円から継続的にドル買いが観測されている。米系短期筋は111円台前半からドル買戻しスタンス。

 

アジア市場では、特段の材料もなく、また明日のパウエル次期米FRB議長の公聴会も控えており、月末週の実需のフローや米系短期筋のポジション調整に振れる展開には注意が必要となる。

 

日経平均株価:上げ幅縮小もプラス圏は維持

米国株の上昇と米国の年末商戦への期待感、ドル安や円高の一服、原油価格高などがプラス要因となる。前週末にはドイツでの大連立政権復活への期待感などから、ユーロが上昇している。欧州関連株には下支え要因となりやすい。ただ、前週末には、米11月PMI製造業景況指数が市場予想を下回った。中国でも金融引き締めや景気改善のペース鈍感などが警戒されている。今週は次期米FRB議長に指名されたパウエル理事の議会公聴会などが予定されており、積極的な上値追いには慎重姿勢も想定される。日経平均株価は、前日比106円だかの2万2657円で寄り付いた。その後は、上げ幅を縮小する動きとなっているが、底堅い展開は継続している。

 

フランス外相が中国の対北朝鮮への提案を否定

中国を訪れているフランスのルドリアン外相が、北朝鮮の核・ミサイル開発と米韓両国の大規模軍事演習を同時に停止するという中国の提案を『効果的な方法とは思わない』と切り捨てたと報じている。北京で王外相と会談した後の共同記者会見で語った。また、目の前で提案を否定された王氏は、ルドリアン氏を睨み付け『中国の提案は多くの国の理解と支持を得ている』と反論した。『ほかに良い方法があるならありがたく拝聴する』とまくし立てたうえ、『皆さん、まだ飯を食べていないでしょう。ここで終わり』と記者会見を一方的に打ち切った。

 

在韓米軍は、米韓両空軍が12月4-8日、合同訓練を実施する。相互運用能力や戦闘効率の向上を図るため毎年、定期的に行われている訓練の一環で、約230機が参加する。

 

メルケル独首相は一転大連立に前向き:ユーロ買いの要因

ドイツのメルケル首相は、前週末に第2党のドイツ社会民主党(SPD)と連立協議を行う見通しとなったことを歓迎する姿勢を示し、これまでの大連立はうまく機能してきたと強調した。メルケル首相はドイツ北部で行ったキリスト教民主党・社会同盟(CDU・CSU)の会合で、『欧州には強いドイツが必要だ。早期に政権を樹立することが望ましい』と述べ、『有権者に再び投票してもらうことは完全に誤っている』との見方を示した。また、メルケル首相は、SPDと連立協議をお子なる見通しとなったことを歓迎し、『(CDU・CSUとSPDは)これまで上手く協力してきた』と指摘。大連立の下でドイツは、力強い労働市場や財政収支の均衡などを実現したと強調した。

 

今週はFRB要人発言に注目:ハト派的な見解が焦点

米国では、パウエル次期FRB議長の承認公聴会、イエレン米FRB議長の議会証言、クォールズ米FRB副議長、更に陣が報じられたダドリーNY連銀総裁の講演など、11月のFOMC議事録でハト派的な見方が強まった12月の利上げの可能性を覆すような発言が出てくるのか、ハト派的な見解が継続するのか大きな焦点となる。

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