FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

豪7-9月期消費者物価指数(CPI):市場予想下回る

オーストラリア連邦統計局が発表した7-9月期の豪CPIは前期比で0.6%上昇となり、市場予想の前期比0.8%上昇を下回った。前年同期は1.7%上昇となり、市場予想の2.0%上昇を下回った。そのため、豪ドルは全般売られる展開となっている。

 

日経平均株価:高値圏の警戒や円高を嫌気

米国株の堅調さや米国企業の相次ぐ改善、原油価格の上昇などが下支え要因となりやすい。米長期金利の上昇はドル高要因となっているほか、日本でも銀行株や保険株、その他金融株などに追い風となりやすい。本邦企業は決算発表が本格化するなか、押し目買いも入りやすい。ただ、日本株は前日までに過去最長となる16連騰を記録した。米国でのFRB議長人事や税制改革協議には不透明感があるほか、26日にECB理事会、27日に米7-9月期GDPなどを控えて、日本株の高値圏では様子見ムードも広がる可能性がある。日経平均株価は、前日比94円高の2万1900円で寄り付いた。その後は、高値圏の警戒や円高基調を嫌気した売りも入り上げ幅を縮小している。

 

東京外国為替市場:ドル高・円高の展開

ドル/円は、114円台の上値の重さが意識されるなか、円高要因は北朝鮮情勢を巡る地政学リスクしかなく、株高期待と先行き日米金利拡大を背景に、114円台突破は時間の問題となりそうだ。テクニカル的には何度も114円台から下落基調となっていることから、市場参加者の上値追いは慎重になっている。ユーロ/ドルは、1.17ドル台半ば前後で足踏み状態が続いている。引き続きドルの動向に左右される展開となっている。そのなか、ユーロ圏ではユーロ経済活性化のためにユーロ高けん制の動きも台頭していることから、26日のECB理事会の結果を見極めたいとの様子見ムードも広がっている。

 

本邦輸出勢は期日決済以外は114円台からのドル売りスタンス。米系短期筋のドル売りは114.20円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢はドル買い水準を113.50円に引き上げてきている。米系短期筋は113円台半ばからドル買いスタンス。

 

26日ECB定例理事会を控えて:タカ派・ハト派の見方

ECBはこの会合で異例な金融緩和策を据え置くと見られているが、同時に緩和プログラムの見直しを計画している。タカ派で知られているドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は資産購入プログラムを早期に終了することを支持すると見られている。ただ、一部の延長に合意する見込み。そのため、資産購入プログラムで現行各月600億ユーロ規模をその半分である300億ユーロに減らし、9カ月延長するという大半の意見に指示を表明する可能性もある。

最もタカ派的なシナリオは、各月の購入を200億ユーロ規模まで縮小し6カ月延長するというもの。また、ハト派的なシナリオとしては、2018年の購入を400億ユーロ規模に小幅縮小し、12カ月延長するというの。

 

FRB次期議長人事の行方

次期FRB議長が誰となるかの思惑に、市場は揺れている。現状の見方は、候補としてテイラー・スタンフォード大教授、パウエルFRB理事または、イエレンFRB議長の続投の可能性が示唆されている。市場ではタカ派のテイラー氏が指名された場合、特に来年のFOMCメンバーの入れ替えで、ハト派がいなくなるとこともあり、利上げスピードが高まるとの思惑が強い。この人事に関しては、トランプ大統領が11月3日までに決定されると発表している。スコット共和党上院議員の話として、『トランプ大統領が次期FRB議長に誰がふさわしいかという拳手投票を共和党内で行い、テイラー氏、パウエル氏、イエレンFRB議長の中で、テイラー氏が一番支持者が多かった』と発言した。この結果を受けて、トランプ大統領が早々と決断をくだすかどうか。11月3日までずれ込むと、週末の米10月雇用統計と相まって、市場が混乱する可能性がある。

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