FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

QUICK10月企業短期経済観測調査:改善方向持続

QUICKが発表した10月の企業短期経済観測調査(QUICK短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)で製造業がプラス36と前月から5ポイント改善し、2006年12月の調査開始以来の高水準となった。3ヵ月後の先行き見通しはプラス32と前月から3ポイント改善した。製造業のうち素材業種が4ポイント改善のプラス32、加工業種が5ポイント改善のプラス38だった。非製造業は前月比2ポイント悪化のプラス37、先行き見込みは3ポイント悪化のプラス35だった。

 

日経平均株価:円安を好感して上げ幅拡大

米消費者物価指数(CPI)の落ち着きと米長期金利の低下、ドル安と円高が重しとなりやすい。日経平均株価は前週に約21年ぶりの高値を更新しており、短期的な高値警戒感や割高感が意識される。北朝鮮の地政学リスクが重しとなるほか、16日からの日米経済対話、米国企業の決算発表の本格化、22日の衆院総選挙などが一本調子の上値追いを抑制する。一方で、米FRBの利上げ加速警戒感の個体は、米国株以外の世界株にも支援材料となりやすい。22日の衆院選では安倍政権継続の可能性が高まっており、日本株の押し目買いと下値切り上げの地合いは継続する可能性が高い。日経平均株価は、前週末比66円高の2万1221円で寄り付いた。その後は米長期金利上昇に伴う円安を好感して上昇幅を拡大している。

 

東京外国為替市場:ドル/円は米長期金利上昇で買い優勢

ドル/円は、北朝鮮情勢を巡る潜在的な地政学リスク回避志向を踏まえて、112円割れへと警戒感を強めている。黒田日銀総裁は金融緩和の持続性を強調しており、日米の金融政策の二極化が鮮明であり、下値も限定的になっている。ユーロ/ドルは、カタルーニャ情勢の懸念以外には、特段のユーロ売り材料は見当たらない。しかし、ECBの金融緩和縮小には次期尚早との見方が広がりつつあり、ドル/円同様に米金利差との比較を背景に、戻り売りが優勢になっている。

 

本邦輸出勢は期日決済以外は113.00円からのドル売りスタンス。米系短期筋は112.15円から継続的に売りが観測されており、戻り売りスタンス。また、本邦輸入勢は111.50円からドル買いが継続的に観測されているが、状況をみての対応。米系短期筋も臨機応変でのドル買いスタンスの模様。

 

南アランド/円は上値重い:ズマ南ア大統領訴訟差し戻しでも

南アランド/円市場では、8月11日に安値8.07円を下値に、金曜日にはズマ南ア大統領の汚職疑惑に対して、最高裁が訴訟の差し戻しを支持したことにより、再度ズマ大統領に対して、辞任圧力が盛り上がる可能性を好感した形で南アランドは反発した。ただ、ズマ大統領は、かなりのやるいてであり、自ら辞任するような人柄とも思えないことから、上値を追える状況にはならず上値が重くなっている。

 

10月10日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(10月3日)   ⇒   (10月10日)

・円     :▲84,643   ⇒   ▲101,419

・ユーロ   :+90,833    ⇒    +98,079

・ポンド   :+19,949   ⇒    +15,508

・豪ドル   :71,812    ⇒    +69,182

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ