★日4-6月期国内総生産(GDP)改定値:市場予想下回る
内閣府が発表した4-6月期のGDP改定値は物価変動の影響を除いた実質で前期比+0.6%増、前期比年率+2.5%増となり、速報値の前期比+1.0%増、前期比年率+4.0%増から下方修正された。また市場予想の前期比+0.7%増、前期比年率+2.9%増を下回った。
★日7月の国際収支速報:市場予想上回る
財務省が発表した7月の国際収支速報で、経常黒字は2兆3200億円となり、市場予想の2兆301億円より強い結果となった。内訳では貿易収支が5666億円の黒字となり、市場予想の5180億円の黒字より黒字額が大きかった。
★日経平均株価:売り一巡後は下げ幅縮小
米長期金利の低下とドル安、リスク回避の円高地合いなどが重しとなりやすい。ECBによるインフレ見通しの下方修正やECB理事会の一旦の出尽くしなどにより、ユーロ/円でも調整的なユーロ安と円高が警戒されやすい。週末にかけては9日の北朝鮮『建国記念日』とミサイル発射懸念や、米国での新たな大型ハリケーン『イルマ』の襲来リスクなどが重しとなる。ただ、日本株は割安感も見られている。本日はオプション・先物のメジャーSQは通過するため、需給悪化の懸念も緩和されていく。現在の複合リスク『最悪期通貨』を見据えた打診的な逆張り押し目買い需要も焦点になる。日経平均株価は、前日比98円安の1万9297円で寄り付いた。9月限株価指数先物・オプションSQの暫定値は1万9278.13円となった。その後は、一時100円超さげるなど軟調推移となったが、売り一巡後は買い戻しも入り下げ幅を縮小する展開となっている。
★東京外国為替市場:ドル/円は米債と株価にらみの展開
ドル/円は、一時108円割れをうかがう展開となり、上値の重さが改めて意識されている。現時点では108円割れでは実需買いや利益確定買いが散見されていて、底堅い展開が予想される。ただ、米長期金利2%割れも想定せざるを得ないことから、もう一段の円高局面も視野に入る。ユーロ/ドルは、今回のECB理事会で金利は据え置かれた。しかし、ドラギECB総裁は記者会見で『次回10月の理事会で出口戦略の具体策の発表』を示唆した。将来の政策決定には為替も考慮する必要があると述べるなどユーロ高をけん制する姿勢を維持した。ただ、市場の反応はリスク回避の受け皿としてユーロ買い戻しが勝った。
本邦輸出勢は引き続き期日決済以外のドル売りは静観スタンス。米系短期筋のドル売りは109.00円から観測されている。また、本邦輸入勢は108.00円から継続的にドル買いスタンス。米系短期筋は107円台でドル買いスタンス。
明日9日が北朝鮮の建国記念日となるため、弾道ミサイルを発射するか否かの憶測が交錯するなか、本邦実需勢と米系短期筋による108.00円を意識した攻防となりそう。
★北朝鮮が日米非難の声明発表:9日に挑発行動の可能性も
北朝鮮のアジア太平洋平和委員会は、国営メディアを通じ、日米を非難する声明を発表した。『今回の核実験は朝鮮労働党の戦略的核武力の建設構想に基づく』『米国は水爆実験に込められた意味と警告を正しく判断できず、制裁と圧迫に執着すれば到底耐えられない断固たる対応に直面する』『日本も、これ以上米国の手足となってふるまってはならない。制裁に率先して加担してきた罪に決着をつけるときを待っている』などとし強くけん制している。
★米国が北朝鮮を抑止できないことに憂慮
米政権当局者は7日、米国は北朝鮮を抑止できない可能性について非常に憂慮していると述べた。 同当局者は匿名を条件に記者団に対し、北朝鮮が同国の行動に対する米国の反応を『誤算する』かもしれないという重大なリスクがあるとも指摘した。自国と同盟国を守ろうとする米国の意志を『過小評価』すべきではないと北朝鮮に警告した。
米専門家らは北朝鮮の6回目の核実験について調査を続けているが、当局者によると、水爆実験を行ったとの北朝鮮の主張と矛盾する情報はないという。
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