FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

日7月毎月勤労統計調査:市場予想下回る

厚生労働省が発表した7月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)で、すべての項目の給与を合わせた元気給与総額は前年同月比で0.3%減少となり、市場予想の前年同月比0.5%増加に反して減少した。

 

日経平均株価:軟調ながら下げ渋り

米国株の大幅安や米長期金利の低下、ドル安などが重しとなりやすい。北朝鮮情勢や米国のハリケーン『イルマ』の行方などをにらみ、見切り売りやヘッジ売り、先物売りなどの郵政地合いと新規投資の手控え持続が想定される。さらに、週末のオプションや先物取引でのメジャーSQを控えて、需給の悪化や短期筋による株安・円高仕掛けも注視される。休み明けの米国株の大幅下落は、過剰狼狽との見方もある。そのため、日本株は過度なリスク回避の反動を見越した先回り的な押し目買いも焦点となる。日経平均株価は、前日比99円安の1万9286円で寄り付いた。その後は、リスク回避の円買いが一服していることから、下げ幅を縮小する動きとなっている。

 

東京外国為替市場:ドル/円は108円台半ばでの攻防

ドル/円は、北朝鮮が9日の建国記念日に向けて大陸弾道弾ミサイル(ICBM)を太平洋に向けて発射する可能性があり、リスク回避の円買い圧力を踏まえて年初来安値である108円割れも視野に入れる必要がある。ただ、現状では米長期金利の低下によるポジション解消売りが優勢となっている。ユーロ/ドルは、リスク回避の受け皿として、底堅い展開が予想される。7日のECB理事会を控えて動意に乏しい展開を余儀なくされている。市場では、ECBの資産購入縮小計画の公表が12月以降に先送り見通し、そしてユーロ高けん制の動きも警戒されている。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済以外は静観スタンス。米系短期筋のドル売りは109.20円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は108.30円からドル買いスタンスだが、108.50円から本邦機関投資家のドル買いが観測されている。米系短期筋も108円台前半からドル買いが観測されている。

 

欧州市場は安定継続

欧州では今月24日にドイツ連邦議会総選挙が実施される。国政1党・キリスト教民主同盟(CDU)を率いるメルケル首相が支持を強めていおり、今のところ勝利がほぼ確実視されている。このことは安心感につながる。また、ECBは7日に定例理事会を控え、欧米の金融政策変更も警戒されている。ECBは欧州債務危機以降維持してきた資産購入プログラムの規模縮小の憶測がくすぶっている。ただ、準備が整うのはまだ先との見方が浮上している。

 

過去と違う米軍事政権;北朝鮮核実験で

最初に北朝鮮が核実験に踏み切ったのは11年前の2006年10月9日、以来回数を重ねて技術が進歩し、実験成功をけん伝した。今回は大陸弾道弾ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾で米トランプ政権発足後、初の核実験となる。過去5回の核実験と今回の事情が違うのは『米政権が強い米国を志向する共和党政権へ交代し、元軍人が政権の要所に就く軍事政権となっている。特に、北朝鮮の核実験の強行は、米政権が超えてはならない一線『レッド・ライン』として、軍事介入を警告してきただけに、『グアムへのICBM発射の是非にかかわらず米国は局地軍事攻撃する可能性が高まってきた。

 

地政学リスクによる日経平均の下値支持線

9日に北朝鮮の『建国記念日』を控え地政学リスクが高まっており、北朝鮮の一挙手一投足が円高・株安となっている。日経平均株価の下値支持線は以下の通り

 

・1万9271円:週足『一目均衡表』の基準線

・1万9117円:週足美林ジャーバンド(-σ)

・1万8974円:52週移動平均線

・1万8525円:週足『一目均衡表』雲上限

・1万8226円:24カ月移動平均線

・1万7905円:月足『一目均衡表』基準線

 

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