★日経平均株価:NYダウ先物下落で上値が重くマイナス圏へ
円高一服や前日の北朝鮮リスクの狼狽的な急落の反動などにより、買い戻しが焦点となる。北朝鮮強制については、前日までに核実験や新たなミサイル発射の可能性といった悪材料を一旦は消化してきた。ただ、北朝鮮情勢については、9日の建国記念日にかけて予期せぬリスクが残されている。7日のECB理事会に向けては様子見ムードが強いほか、5日の連休明け米国市場の動向を見極める売買の手控えも予想される。また、29日にかけて、政府による日本郵政株の追加売却といった需給悪化要因が残されている。日経平均株価は、前日比25円高の1万9533円で寄り付いた。その後は、時間外のNYダウ先物が50ドル超のマイナス圏で推移していることから、日本株も上値が重くなりマイナス圏に下落している。
★東京外国為替市場:ドルは上下に動きにくい展開が継続
ドル/円は、米朝の予測不可能な事態に向けて、上値は限定的であるが、地政学リスクが短命に終わる可能性は捨てきれず、下値も限定的との見方もある。ユーロ/ドルは、1.19ドル前後で睨みあいの展開が余儀なくされている。地政学リスクを配慮したユーロ買いニーズは健在であり、下値は限定的となっている。ただ、ECBの資産購入縮小計画の公表が12月以降になる可能性、そして、ユーロ/ドルの1.20ドル台でのユーロ高けん制の動きも排除できない。
本邦輸出勢は期日決済分のドル売り以外は様子見スタンス。米系短期筋のドル売りは110.00円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は引き続き109.30円からドル買いスタンス。米系単位筋も109円台前半からドル買い戻しスタンス。
北朝鮮に対する国連安保理での制裁措置の協議など、関連するヘッドラインニュースには注意が必要となる。
★日本郵政株式売却で日本株の重しに
政府が検討してきた日本郵政株式の塚売却のスケジュールが4日に発表された。11日に日本郵政が売り出しを決議し、政府が売却株数などを公表する予定。売り出し価格は29日から10月3日までの間に売却を完了させる計画。売却収入は今後の株価にもよるが、最大で、2015年の郵政上場時と同じ1兆4000億円規模となる見込み。2015年11月4日に上昇した際の売り出し価格は1400円だったが、2017年9月4日終値は1326円と売り出し価格を下回る展開となっている。
★ECB理事会控えてユーロのポジション調整も
欧州市場では7日にECB理事会が開催される。9月ECB理事会での『量的緩和スケジュール協議始動』を織り込む形で6月後半からユーロ高が進展してきた。7日の理事会にかけては、一旦の材料出尽くしを先取りしたポジション調整的なユーロ安が警戒されやすい。そのため、ドラギECB総裁が慎重なペースでの出口戦略を強調したり、ユーロ高をけん制するような発言が出ると、短期的なユーロ安の可能性もある。しかし、ECBは先行き出口戦略を抜き足差し足で前進させると見られ、短期的にユーロ安があっても中長期的には上昇トレンドが継続する可能性が残る。
★米長期金利ポジションが拡大:ロング調整なら金利上昇・ドル高
米シカゴ商品取引所(CBOT)の投機的な米10年債ポジション(非商業部門)は、ロングとショートの合計に占めるロング比率が最新8月29日週に59.0%となった。(前週は58.3%)直近最高だった6月20日週の61.9%に迫る勢いとなってきた。米10年債ロング膨張は現状からの金利低下とドル安の歯止め、あるいは先行きロング調整による金利上昇とドル高となる可能性もある。
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