FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

8月13-19日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は対外中長期債は4532億円の売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。対外株式は3207億円の買い越しとなり、買い越しは13週連続となった。また、海外投資家は対内株式は3001億円の売り越しとなり、売り越しは4週連続となった。中長期債は1851億円の売り越しとなり、売り越しは4週間ぶりとなった。対内短期債は2兆2696億円の買い越しとなり、買い越しは2週間ぶりとなった。

 

国内投資家の対外中長期債の売り越しは、米国債の償還絡みからの売り越しと思われる。このところの国内株式の上値の重さは、海外投資家の売り越しが要因となっている。

 

日経平均株価:円安基調も上値の重い展開

米国株の反落やリスク回避の円高、米国の政府機関閉鎖懸念や債務上限引き上げの問題などが重しとなりやすい。北朝鮮リスクが残存しているほか、25日イエレンFRB議長講演待ちで様子見ムードも広がりやすい。ただ、前日のユーロ圏のPMIや米国の非製造業PMIが底堅さを示した。ECB幹部からユーロ高の是認発言が見られ、対ドルなどでのユーロ高地合いが円独歩高を緩和させている。押し目買い需要が注目される。日経平均株価は、前日比68円安の1万9366円で寄り付いた。その後は、ドル/円で109円台を回復したものの、小幅にマイナス圏で推移している。

 

東京外国為替市場:円高基調後退し緩やかに円安基調に

ドル/円は、北朝鮮情勢の緊迫化から円高基調に転じている。米国株の高止まりや米長期金利の低下が重なり、現状では上値は限定的となっている。一方で、材料出尽くし感による買い戻しの動きも随所に見られており、暫くはレンジ相場の様相となっている。ユーロ/ドルは、ユーロ買いというよりもドル売りに助長され1.18ドル台を回復した。ただ同レベルでは利益確定売やポジション調整売りに押される格好で何度も跳ね返された。しかし、本日ECB理事からのユーロ高是認発言があり、ユーロ買いが強まっている。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済分以外は様子見スタンス。米系短期筋のドル売りは109.40円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢のドル買いは108.70円から観測されている。

 

本日からジャクソンホールでシンポジウムが開催されるが、市場は明日講演が予定されているイエレンFRB議長とドラギECB総裁が政策に言及するかに注目が集まっている。108円台でのドル買い意欲は本邦実需も強く、底堅い展開が予想される。

 

ECB理事会メンバーがユーロ高を是認

ECB理事会メンバーであるハンソン・エストニア中銀総裁はユーロ高について懸念していないとの立場を示した。ユーロが対ドルだ年初来12%上昇していることについて、ハンソン総裁はブルームバーグのインタビューで、ユーロ圏経済の勢いを反映していると指摘した。『一定の幅の中で推移しており、大きな変化とは考えない』と述べた。

 

この発言からユーロ/ドルは底堅く推移している。また、米ドルインデックス指数が低下傾向にあることから、商品相場への下支えとなりやすい。

 

ジャクソンホールでの年次シンポジウム始まる

米国のワイオミング州ジャクソンホールで、カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムが現地時間24日から26日にかけて開催される。先進国の中央銀行は、経済活動が回復する中、長期化する低インフレに悩まされている。このため、中央銀行の総裁がジャクソンホールの講演で、明確な金融政策の大幅な変更を示す可能性は少ないとの見方が強まりつつある。
特に注目度が高いECBのドラギ総裁の講演では、前回2014年の演説時に比べて、経済やインフレに前進が見られることが強調される可能性がある。2018年の緩和策縮小の計画を発表する可能性も指摘されている。同時に、前回の定例理事会の議事要旨で指摘されたように、インフレが目標に向けて改善している確かな証拠に欠け、何人かの委員が示したようにユーロの過剰な上昇に懸念を表明する可能性もある。市場はECBのテーパリングを見越したユーロ買いを進めている。従って、失望売りに、ユーロが下げる可能性がある。

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