FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

日経平均株価:月初高のジンクスが意識されプラス圏回復

米国の政治政策不透明感や、全般のドル安、米国のシカゴPMIの減速などが重しとなりやすい。日本でも現政権に対する支持率が低下するなか、3日の内閣改造に不透明感が残っている。ただ、日米の企業決算は、底堅い内容が続いている。前日の日本の鉱工業生産も打たれ強さを示しており、好業績銘柄や割安銘柄などには押し目買い需要が想定される。さらに、日本市場では日銀による株式ETF購入も実施されることから、過度な株安とリスク回避の円高は抑制されやすい。日経平均株価は、前日比18円安の1万9907円で寄り付いた。その後は、日経平均は昨年7月以降、月初に資金流入のある株式ETFなどの需給要因により、月初の株高ジンクスが続いており、本日もプラス圏に回復している。

 

東京外国為替市場:ドル/円110円では本邦長期資金の買いも

ドル/円は110円割れトライも考えられる。ただ、実需や利益確定ドル買いも控えており、更に円高が進行するかは懐疑的となっている。投機筋のポジションが積み上がってきていることから、ストップロスのドル売りに注意は必要となる。ユーロ/ドルは、1.8000ドルを難なくクリアーしたことで、引き続き底堅い展開が予想されるが、ユーロの買いポジションも積み上がってきていることから、徐々に米ドルに対する受け皿として買われるかは懐疑的となっている。

 

本邦輸出勢は通常の期日決済以外は引き続き113円台からドル売りスタンス。米系短期筋のドル売りは110.80円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢のドル買いは110.00円に本邦一部機関投資家のドル買いも観測されている。米系短期筋は110.20円に接近し、本邦長期資金の買いも観測されている。

 

フィッシャー米FRB副議長:ややハト派的な内容

フィッシャー米FRB副議長は31日ブラジルで行われた講演で、ヘルスケア、規制、税制や貿易に関する政策の見通しが不透明で、米国のみならず世界経済の成長を抑制しているとの見解を示した。方針が確定するまで、企業もプロジェクトの実施を遅らせることになるだろうと見ている。同時に、世界の金利を押し下げている一因だと指摘した。低調な成長は低い生産性、労働力の押し拡大が影響していると見ている。生産性の成長や長期的な潜在性を押し上げるためには、中央銀行の政策ではなく、財政や規制の政策が必要だと訴えた。

 

迷走を続ける米トランプ政権

昨年の米大統領選挙におけるロシアとの関係疑惑が晴れぬなか、オバマケア廃止の失敗で、トランプ大統領はプリーバス大統領首席補佐官を更迭し、後任に国土安全保障長官のジョン・ケリー氏(海兵隊退役大将)を指名した。新たな出発を図る。米上院は先週行った採決において、オバマケアの廃止範囲縮小が可決に必要な票が1票足りず否決された。この結果を受けて、マッコーネル共和党上院院内総務はいったん『前進すべきだ』との見解を示した。民主党が14カ月かけて、成立させたオバマケアをわずか半年で廃止するのはもともとかなり困難だったとの意見も強い。

 

ウクライナが再び代理戦争の様相

米国防総省と国務省は、ウクライナに対戦車ミサイルなどの兵器を供給する計画を策定し、ホワイトハウスの承認を求めている。米政府関係者が明らかにした。ウクライナでロシアが支援する分離主義勢力と政府軍の闘争が続くなか、ロシア・米政府間の緊張も高まっている。

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