FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

7月9-15日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内の投資家は対が中朝期債は9478億円の買い越しとなり、買い越しは2週連続となった。対外株式は4386億円の買い越しとなり、買い越しは8週連続となった。また、海外投資家は対内株式は3410億円の買い越しとなり、買い越しは6週間ぶりとなった。対内中長期債は4137億円の買い越しとなったものの、対内短期債は1兆0776億円の売り越しとなった。

 

★日経平均株価:リスク回避の動きは後退し下げ幅縮小

米国株の打たれ強さや米国企業の決算改善、さらに前日に日銀が異次元緩和策の長期化方針を示したことなどが下支えとなりやすい。また、これから本格化する決算発表での収益期待が日本株を支援する。しかし、前日のECB緩和縮小観測がユーロ高・ドル安材料となったほか、トランプ米大統領のロシア疑惑もドル安を後押しさせている。引き続きポジション調整による円高余地があり、日本株の上値を抑える可能性も残る。日経平均株価は、前日比47円安の2万0096円で寄り付いた。その後は、米長期金利が小幅な上昇となっているほか、リスク回避の円買いも後退していることから下げ幅を縮小する動きとなっている。

 

★東京外国為替市場:本日は特段材料がなく動きにくい展開

ドル/円は、日銀がインフレ目標達成時期の見通しを先延ばししたことで、改めて円売り強まりつつある。ただ、トランプ米大統領政権の先行き不透明感もあり、一旦ポジションを手仕舞う動きが優先されている。111円台半ば近辺では、利益確定買いや実需買いが随所に散見されており、下値も限定的となっている。ユーロ/ドルは、一気に1.16ドル台半ばまで急上昇するなど、違和感のある上昇局面を迎えている。相対的には消去法によるユーロ買いが強まっている。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済以外のドル売りは114円台からのスタンス。米系短期筋のドル売りは112.40円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢のドル買いは引き続き111.50円からドル買いが観測されている。米系短期筋も111円台半ばではドル買いスタンス。

 

本日は特段の材料もないが、週末による米系短期筋のポジション調整主導で全般的には小動きが予想される。ただ、トランプ政権への不透明感が強まっていきてることから、ヘッドラインニュースには注意が必要となる。

 

★ECB秋のQE縮小計画発表の思惑

ECBは定例理事会で市場予想通り異例の緩和策を維持した。同時に量的緩和(QE)を12月まで継続し、必要とあればそれ以降もインフレ軌道が持続的に調整されるまで維持するとのガイダンスを据え置いた。見通しが悪化した場合、QEの規模拡大や期間延長も可能だと繰り返した。ドラギECB総裁は会合後の会見で、インフレがまだ目標に達しておらず、QEの変更を必要とするようなデータはひとつも見当たらなかったと指摘した。コアインフレが中期的に緩やかに上昇すると見ているが、まだ、納得いく上昇基調を見せていいないとの見解を示した。さらに、今回の会合で、フォワードガイダンスを維持、またはQE変更の時期を設定しない決定はッ前回一致であったことも明らかにした。ただ、秋の会合で、QE について協議することになると発言した。(9月は7日、10月は26日の予定)

市場では、8月24-26日のジャクソンホールで開催される年次シンポジウムでのドラギ総裁の講演で、テーパリングの可能性がより確かになる可能性があるとの指摘もある。

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