FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:寄り付きから小幅高で推移

米国株の底堅さや米欧の金利上昇と円高の抑制、資源反発のい時などが下支え要因となりやすい。前日の米国経済指標が落ち着いた内容となったほか、中国では輸出と輸入が改善した。ただ、米欧ともに、中央銀行による金融緩和出口に対する警戒感は残っている。さらに日米ともに政治リスクが残されているほか、米国では14日の銀行決算や消費者物価指数(CPI)などが予定されている。日本市場では、月曜日が休場となるため、利益確定やポジション調整、ヘッジ対応などによる戻り売り圧力の強さが意識される。日経平均株価は、前日比58円高の2万0151円で寄り付いた。その後も小幅高で推移している。7月限オプションSQ(特別清算指数)暫定値は2万0151.83円となった。

 

★東京外国為替市場:ゴトー日で総じて円が安い展開に

ドル/円は、113円割れの段階では日米金利差を背景に利益確定買いや実需買いが根強く底堅い展開が予想される。当面は、日銀の金融政策がインフレ目標2%達成するまで現状維持にとどまる可能性がある一方で、欧米の出口戦略が着々と進んでいる以上、円を買い戻す動きは限定的になりやすい。ユーロ/ドルは、1.14ドル前後で一進一退の展開となっているが、一部報道でECBは9月7日の理事会で来年からSQ縮小開始について示唆する可能性が高いとされているが、相対的には憶測の域を脱していない。引き続き米ドルやポンドの動向に左右されやすい展開となる。

 

本邦輸出勢は期日決済分以外は114円台半ばから115円台の売りスタンス。米系短期筋のドル売りは113.80円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢のドル買いは引き続き112.80円から観測されている。米系短期筋も112円台ではドル買いスタンス。

今晩はNY時間に重要経済指標が控えていることから様子見ムードのなか、米系短期筋の週末ポジション調整に注意が必要。

 

★米6月財政赤字は予想以上に拡大

米財務省が発表した6月財政収支が902億ドルの赤字となり、16年6月の62.52億ドルの黒字から赤字に転じたことが明らかになった。市場予想の380億ドルの赤字幅を大きく上回った。要因としては、対象となる日数が影響した。昨年10月から始まった2017年会計年度通年の財政赤字は5231億ドルと、前年同期の3992億ドルから拡大した。

 

★米銀行決算発表始まる:好調が見込まれる

米国株式市場では銀行株の上昇が続いているが、14日から始まる米金融機関の4-6月期決算発表シーズンは、どの銘柄が今後も上値を伸ばし、どの銘柄が息切れするかを見極めることとなる。金利の上昇と株主還元の拡大が好感され、銀行株が軒並み値上がりしている。KBWナスダック銀行株指数は5月末以降、8.5%上昇している。

 

★OPECの6月の減産順守率は過去6カ月で最低

国際エネルギー機関(IEA)は、OPECの6月の減産順守率が78%と、過去6カ月で最低となったとの報告書をまとめた。5月は95%だった。

アルジェリア、エクアドル、ガボン、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)、ベネズエラが生産協定を上回る原油を生産し、市場の均衡回復に遅れが生じている。一方、減産を厳格に順守しているのはサウジアラビア、クウェート、カタール、アンゴラとなっている。

また、米国が2022年末までに世界2位の液化天然ガス(LNG)輸出国になるとの見通しを示した。1位はオーストラリア、3位はカタールの見通し。ガス市場に関する年次報告書で明らかにした。

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