FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日5月外貨準備高:前月比で増加

財務省が発表した5月末の外貨準備高は、1兆2518億6800万ドルとなり、前月比で95億7300億ドル増加した。

 

日経平均株価:イベント待ちで小幅下落調整

米国株の下落や8日の欧英米でのリスクイベントの警戒、米長期金利低下とドル安、リスク回避の円高地合いなどが重しとなりやすい。前週までに大幅上昇となったことから、スピード調整や過熱調整の持続も意識される。ただ、6月後半の株主総会に向けて、自社株買いや配当増加、資本効率改善への期待が残されている。8日の海外イベントが終了すると、『一旦の材料出尽くし』となることもあり、先回り的な仕込み買いなどが注目される。日経平均株価は、前日比28円安の1万9951円で寄り付いた。その後も、やや下げ幅を広げたが大幅下落調整にはつながっていない。

 

★東京外国為替市場:過剰なドル売りが一服

ドル/円は、米長期金利の低下を懸念したリスク回避の円買いに109円台前半まで下落するなど、警戒感が強まっている。中国が米国債を買います用意があるとの報道が伝わり、ドル/円は110円台が重しになっている。ただ、中国は米国債売却を通じて為替介入を行っており、既に米国債保有残高が日本に次いで第二位となっており、過剰な期待は禁物と言える。米利上げ観測が残っていいることから、潜在的なドル買いニーズもあり、更なる円高局面となるかは懐疑的となる。ユーロ/ドルは、ドルとポンド動向に左右される展開が強まっている。円と同様に、リスク回避のユーロ買いの様相となっている。

 

本邦輸出勢は期日決済以外は静観スタンス。米系短期筋のドル売りは109.85円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は109.20円からドル買いが観測されているものの、状況を見ながらのスタンス。米系短期筋は109円台前半からドル買いが継続的に観測されている。

本日は特段の材料もなく、明日のイベントを控えて積極的な取引になりづらいが、米系短期筋の動向に注意が必要となる。

 

★コミー前FBI長官の議会証言で疑惑が払しょくできるか

一部通信社が関係者の話として報じたところによると、コミー前FBI長官はフリン氏を巡る捜査で『トランプ米大統領の司法妨害と考えるかどうかには言及しない』『モラー特別検察官との間で証言内容を調整済』『トランプ米大統領との会話の詳細を証言する計画』となっている。米国家安全保障局(NSA)の機密報告書がコミー前FBI長官の議会証言で何らかの参考資料として提出されるかどうか不明だが、今回の議会証言によってトランプ陣営とロシアとの共謀説が完全に否定されない場合、トランプ政権に対する市場の不信感は払しょくされず、今後の政権運営にも影響が生じるとの見方は少なくない。

 

★英国総選挙の不透明感リスク

英国の総選挙については、与党保守党の圧勝観測は後退し、野党労働党との接戦が予想される状況になっている。一部には保守党が過半数割れになるとの見方もあり、英国政治の先行き不透明感が増してきている。

ユーガブが公表した世論調査によると、下院の定数650議席のうち、メイ首相率いる与党・保守党が304議席を獲得すると見込まれている。過半数には22議席足りない見通し。現在の保守党の議席数は330議選。

 

★ECB定例理事会ではフォワードガイダンス変更の有無

ECB定例理事会では、フォワードガイダンスの変更があるのかに関心が集まっている。ただ、ドラギECB総裁、コンスタンシオ副総裁、クーレ専務理事ら首脳陣は、変更に慎重な見解を示している。経済見通しの上方修正は確実とみられている。

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