FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日5月資金供給残高:資金供給がわずかに減少傾向

日銀が発表した5月の資金供給残高(マネタリーベース、月中平均)は前年同月比19.4%増加した。前月の19.8%増を下回った。
マネタリーベースは日銀が金融機関に供給した資金の総額。当座預金残高と紙幣・硬貨の合計で示される。

 

★日経平均株価:節目となる2万台乗せを維持

米国株の上昇や米長期金利の下げ止まり、ドル高・円安の地合い、米国の経済指標改善などが下支え要因となりやすい。昨日は6月の月替わりとともに国内機関投資家の新規日本株投資が観測され、需給環境も改善している。日本では6月後半から株主総会が開催されるが、自社株買いや配当の増強、株式価値引き上げの成長戦略などに期待感が高まっている。ただ、本日は米5月雇用統計が控えており、週末の調整売りに押される可能性も高い。日経平均株価は、前日比110円高の1万9970円で寄り付いた後、円安につれて上げ幅拡大で、2015年12月2日以来、約1年5カ月ぶりに2万円台に乗せた。その後も2万円台を維持しつつ、上げ幅を広げる動きとなっている。

 

★東京外国為替市場:日経平均2万円台乗せでリスク選好のドル買い

ドル/円は、米国株式市場が史上最高値を更新するなか、出遅れ感が強かった日経平均株価が2万円台を突破したことから、円売りに安心感が生じている。ただ、今場の米5月雇用統計を控えており、上値追いの動きにはつながりにくい。ユーロ/ドルは、利益確定売りに押されるなか、上値の重い展開が予想される。そのなか、来週8日のECB理事会における出口戦略に関心が集まっているが、金融政策を含め上値追いの展開となるほどの材料がないことから、引き続きレンジ相場の展開が予想される。

 

本邦輸出勢のドル売りは引き続き期日決済以外は静観スタンス。米系短期筋のドル売りは111.70円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢はビッドを上げて110.80円からドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台後半からドル買いスタンス。

テクニカル的には、一目均衡表の雲の上限111.82円を意識される。

 

★8日の英国総選挙の保守党の支持率低下:労働党との差が縮小

総選挙を8日に控える英国で、メイ首相率いる与党保守党の最大野党・労働党に対するリードが8%ポイントと、前回調査から約半分の水準に縮小したことが調査委会社パネルベースの世論調査で明らかになった。調査は5月26日-6月1日に実施した。保守党の支持率は44%と前週から4%ポイント低下し、労働党の支持率は36%と3%ポイント上昇した。自由民主党は7%と横ばいだった。

調査会社YouGovの5月31日調査では、保守党42%、労働党39%と3%ポイント差となっている。

 

★8日にコミー前FBI長官が上院情報特別委員会で議会証言

コミー前FBI長官が、6月8日に上院情報特別委員会の公聴会に出席し、フリン前大統領補佐官(国家安全保障担当)とロシアとの関係を巡る捜査を打ち切るよう、トランプ大統領から圧力を受けたとの報道などについて証言する。コミー氏の議会証言が実際行われてトランプ陣営とロシアが共謀したとの疑惑をさらに深める内容だった場合、トランプ政権に対する市場の懐疑的な見方は再び強まり、ドル売りが広がる可能性がある。

8日は、ほかに英国総選挙やECB定例理事会など重要イベントが相次ぐことから、荒れ相場となる可能性もある。

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