FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★5月中国製造業PMI:市場予想上回る

中国統計局が発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.2となり、市場予想の51.0を上回った。

発表後は一時豪ドルが買われる場面があった。

 

★日4月鉱工業生産速報:市場予想を下回る

経済産業省が発表した4月の鉱工業生産動向(速報)で、生産指数(2010年=100、季節調整済み)は前月比で4.0%の上昇ちなり、市場予想の前月比4.2%上昇を下回った。

 

★日経平均株価:前日終値近辺での値動き

米国株と原油価格の下落や米長期金利の低下、ドル安・円高などが重しとなりやすい。1-2日の中国や米国の重要指標を見極めたいとのムードがあるほか、月末要因で市場エネルギーの低下も警戒される。日米の政治不安や北朝鮮の地政学リスクなども悪材料となっている。懸念されていた米国経済指標も、さほどの減速もなくリスクは後退している。日経平均株価は、前日比47円安の1万9630円で寄り付いた。その後は、円高が一服していることから、わずかに下げ幅を縮小する動きとなっている。

 

★東京外国為替市場:ドルの下値ではしっかりした買い

ドル/円は、米長期金利の低下や米国株安を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りは抑制される可能性が高い。市場では6月13-14日のFOMCの会合で0.25ポイント追加利上げが決定されると予想している。ただ、市場では、米バランスシートの縮小規模や2018年度における国債発行計画が明らかになるまでは、米長期金利の動向を予測するkとは難しい。また、経済指標が悪化した場合、長期金利はもう一段低下する可能性があるとの指摘もあり、ドル上昇を阻む要因となっている。ユーロ/ドルは、米長期金利の低下が嫌気され一時1.12ドル台を回復するなど底堅い展開を見せているが、依然として政局不安やユーロ分断不安、そしてECBの出口戦略の不透明感もあり戻り売りが優勢となっている。

 

本邦輸出勢は月末最終日の期日決済以外は静観スタンス。米系短期筋のドル売りは111.30円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は110.50円からしっかりしたドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台半ばからドル買いスタンス。

本日は月末ということもあり、本邦実需筋の駆け込みのフローを中心とした展開が予想される。

 

★第4次産業革命が米国株をけん引

米政治不安の長期化が米株価の抑制要因となっているが、『第4次産業革命』を担う中心的存在AI(人工知能)の『非連続的進化』を象徴する画像処理半導体(GPU)深化など10年に1度の『世界的ハイテクブーム』が米株価の下値リスクを減滅している。IT関連のMSCI世界株価指数のPERは未だに18倍と過熱感はない。2000年当時のITバブル時代の50倍とは雲泥の差となっている。背景としては、自動車やロボット技術などITによる『第4次産業革命』幕開けにより半導体やシステム構築など幅広いIT企業軍が新たな成長セクターとなっている事情がある。

 

★英政局の先行き不透明感高まる

調査会社ユーガブの世論調査で『メイ首相率いる与党保守党が過半数に16議席届かない可能性がある』と報じられれると英政局の先行きの不透明感が高まった。また、英国からのスコットランド独立を目指す地域政党スコットランド民族党(SNP)は、投票が6月8日に迫った英総選挙のマニフェストに、独立の是非を問う住民投票実施を求める方針を明記した、と報じている。実施時期としては、英国のEU離脱終了時を見据えているという。

 

★米原子力空母が日本海で合同訓練か:地政学リスク高まる可能性も

米国防当局者の話として、西太平洋に展開している米空母『カール・ビンソン』と『ロナルド・レーガン』が、31日にも日本海で合同訓練を開始すると報じている。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対する軍的な圧力強化の一環になりそう。

来月も米国に対抗する北朝鮮の弾道ミサイルなどの発射実験が増え、地政学リスクが一段上昇する可能性もある。

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