FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日4月貿易統計(速報、通関ベース):市場予想より弱い

財務省が発表した4月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた輸出超過額(貿易黒字)は4817億円となり、市場よす尾の5207億円より黒字額が小さかった。

 

★日経平均株価:買い一巡後は上げ幅縮小

米国株の上昇や原油高、米国の政治不安の小康など下支え要因となりやすい。原油価格は25日のOPEC総会に向けて、原油減産の円超合意期待が高まっている。また、為替相場でもドル安や円高の圧力は後退してきた。ただ、前週末には北朝鮮が弾道ミサイルを発射しており、地政学リスクへの警戒感は残る。米技官では5月後半に向けてコミー前FBI長官の議会証言が調整されており、政治イベントへの警戒感も日本株の上値抑制要因となる。日経平均株価は、前日比79円高の1万9670円で寄り付いた。その後は、一時上げ幅を拡大したが、米政治や北朝鮮などの不安感もあり、買い一巡後は上げ幅が縮小した。

 

★東京外国為替市場:ドル:ドル/円は111.45前後での小動き

ドル/円は、潜在的な日米金利差拡大や堅調な株式市場を背景に、引き続き底堅い展開が予想される。ただ、ブラード米セントルイス連銀総裁は『FOMCの想定金利軌道は積極的過ぎる可能性』を指摘した一方、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が『米経済は良好であり、今後も雇用は拡大が続くと予想する』など、悲観論と楽観論が交錯してきている。ただ、市場では6月のFOMCによる利上げは織り込まれているので、逆に利上げがないとドル安・円高のサプライズとなりやすい。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済以外は113円台でドル売りスタンス。米系短期筋のドル売りは111.80円から継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は110.70円からドル買いが観測されている。米系短期筋は111円台前半から110円台後半ではドル買いが観測されている。

本日は特段の材料もなく、引き続きトランプ政権の政治リスクや、北朝鮮の地政学リスクのヘッドラインを注意が必要となる。

 

★マイケルフリン氏とロシア当局者との関係報道

CNNによると、ロシア当局者らは米大統領選中に、マイケル・フリン氏と強固な関係を築いており、同氏を利用してトランプ氏と側近らに影響を及ぼすことが可能だと自慢げに語っていたと報じた。CNNが事情に詳しい関係者を引用して伝えた。フリン氏は今年1月に大統領補佐官(国家安全保障担当)に起用されたが、2月に辞任した。
このロシア当局者の発言に米情報当局者らは懸念を強め、情報当局者の一部はフリン氏に伝える重要情報を制限した。

 

★イラン大統領選:現職のロウハニ氏が再選

実施されたイランの大統領選挙について、同国内務省は、国際協調路線の現職ロウハニ大統領がおおよそ57%の票を獲得し再選を果たしたと発表した。再選後、ロウハニ大統領は演説し、『イラン国民は世界との関わり合う道を選んだ』と宣言、国際社会との関係構築に意欲を示している。

ロウハニ大統領が再選したことで、イランによる中東の地政学リスクが高まることが回避された。もし保守強硬派の候補が大統領となっていたら、欧米との関係やサウジアラビアとの関係悪化が危惧されていた。

 

★5月16日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(5月9日)   ⇒   (5月16日)

・円     :▲36,307   ⇒   ▲60,008

・ユーロ   :+22,399    ⇒    +37,604

・ポンド   :▲46,798   ⇒   ▲32,995

・豪ドル   :+25,784   ⇒   +6,344

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