FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:上値重くマイナス圏へ下落

米国の政治不安小康や米国の経済指標改善、ドル安・円高の一服などが下支えしやすい。日本株は前日までの大幅安を受けて、押し目買いが期待されやすい。ただ、米国の政府不安や経緯減速懸念は消えていない。為替相場でもドル安や円高への警戒感は強く、週末を控えて買い戻し一巡後は様子見が広がる可能性もある。日経平均株価は前日比37円高の1万9591円で寄り付いた。その後は為替市場で仲値が決まった後、円高が進行したことから日経平均株価もマイナス圏へと下落している。

 

★東京外国為替市場:週末ポジション調整の動きに注意

ドル/円は、NYダウが3日ぶりに反発したことで、株価の下げ止まり期待からドルが買い戻された。ただ、依然として米長期金利の低下を踏まえたドル売り圧力も強く戻りも限定的となりやすい。ユーロ/ドルは、ユーロ経済指標の改善を這いけに、ECBの出口戦略への期待もあり、底堅い展開が予想される。ただ、米ドルの変動に左右される展開は否めない展開は続く。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済以外は静観スタンス。米系短期筋は111.80円から継続的に売りが観測されている。また、本邦輸入勢は110.70円からドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台後半からドル買いスタンス。

ロシアゲート関連疑惑に対する懸念は一旦後退しているが、ヘッドラインニュースには注意が必要となる。また、週末を控えて実需筋や短期筋のポジション調整の動向にも注意が必要。

 

★良好な米経済指標:FOMC会合での利上げ確率も上昇

米労働省が発表した先週分新規失業保険申請件数は前週比4000件減の23.2万件と、前回23.6万件から予想外に減少。また、失業保険継続受給者数は189.8万人と、前回192.0万人から予想外に減少し、1988年11月来で最低となった。ほぼ29年ぶり低水準で、労働市場のひっ迫が確認された。
同時刻に発表された米5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は38.8と、4月22.0から予想外に上昇。1983年以降ほぼ34年ぶりの高水準となった2月来で最高となった。

CMEの先物から算出された6月FOMC会合での利上げ確率も64.6%から73.8%へ上昇した。

 

★米国『弾劾裁判』とは

米国の憲法第2条第4節には『大統領、副大統領および連邦政府職員は、反逆罪、収賄罪または他の重大犯罪および非行行為によって訴追され、かつ有罪の判決を受けた場合は、その職を免ぜられる』と規定されている。裁判は、まず下院が出席議員過半数の同意により訴追を行い、上院がそれに基づき弾劾裁判を行う。議長は最高裁主席判事が行い、上院の出席議員の3分の2以上が同意した場合、大統領の『弾劾』が成立する。
しかし、過去米国で行われた大統領の弾劾裁判は、1867年にアンドルー・ジョンソンが一票差で弾劾を免れ、ウォーターゲート事件でリチャード・ニクソンは、弾劾裁判に直面したが、結局任期を前に辞任。1999年にビル・クリントンが下院では弾劾決議を受けながら、上院では大差で弾劾を免れた例があるに留まっている。

弾劾裁判には具体的な証拠が必要であるが、現状では証拠は見えていない。また現状共和党が上下院で過半数を握っていることもあり、自党に不利な結果をももたらすには、よほどことがない限り直ぐに弾劾裁判となる可能性は低い。世論が『トランプ降ろし』のムードが広がるようなら、来年の中間選挙を睨んで共和党がトランプ大統領に見切りをつける可能性はある。

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