FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★AM10:30 中国4月消費者物価指数と生産者物価指数が公表

・4月消費者物価指数(CPI) [前年比] 予想:+1.1% 3月:+0.9%

・4月生産者物価指数(PPI) [前年比] 予想+6.7% 3月:+7.6%

中国の物価指数は、直近では中国指標に対する市場の関心度が低く、数字が大きくぶれなければ、相場の反応は限定される。ただ、予想を上回る物価上昇が示されると、不動産過熱や信用バブルの抑制に向けた金融引き締めを後押しする可能性がある。

 

★日経平均株価:2万円を目前に足踏みの展開

円安・ドル高地合いの継続や日本企業の個別決算改善などが下支え要因となりやすい。日本株は米欧など主要国株価に対して出遅れや割安感も残されており、押し目買い地合いの持続が注目される。一方で、北朝鮮などの地政学リスクは残っている。また、米国ではトランプ大統領がFBI長官を解任するなど、政治不透明感も警戒されている。さらに、韓国の新大統領誕生を受け、経済政策や東アジア情勢の影響も読みにくく、日経平均株価2万円の直前で戻り売りの根強さも意識されている。日経平均株価は、前日比47円高の1万9890円で寄り付いた。その後は、上げ幅を縮小しつつもプラス圏で推移。中国での金融規制強化や北朝鮮の地政学リスクなどが懸念材料となっている。

 

★東京外国為替市場:仲値決定後の動きに注意

ドル/円は、株高や米長期金利の上昇に伴い、一時114円台を回復した。しかし、ロス米商務長官が『米国の3%成長は年内には達成できない可能性があるが、現状ではドルが強過ぎるのではなく、他国の通貨が弱過ぎる』と暗にドル高けん制発言嫌気される。また、北朝鮮の駐英大使が『6回目の核実験の準備を進めており、あとは金正恩委員長次第』と再び挑発的な行動をとっており、地政学リスクの円買いが散見されて戻りの鈍さにつながっている。ユーロ/ドルは、材料出尽くしからユーロショートの巻き戻しも一巡し、再び戻り売り圧力が強まっている。

 

本邦輸出勢は114.50円にドル売りが観測されている。米系短期筋も114円台半ばからドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は113.20円からドル買いが観測されている。米系短期筋は113円台前半から継続的にドル買いスタンス。

 

★米労働市場のスラックが大幅に改善

米労働省が3月のJOLT求人件数は574.3万件となり、市場予想の572.5万件を上回り、昨年7月以降で最高となった。同指数はイエレン米FRB議長が労働市場のスラック具合を判断する上で特に注目している。ダッシュボードで9つある項目のうち、6項目が金融危機以前の水準に回復した。特に広義の失業率(U-6)が8.6%と、10年ぶりの水準に低下した。最も重要視されている退職率は2.1%と危機前の水準に並んだ。ただし、長期失業率が依然高止まりしているほか、労働参加率の低下傾向が止まらないなど、労働市場のスラックは存続している。しかし、スラックは大きく改善傾向にあることから、FOMCの利上げを後押ししている。

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