FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:株高持続も円安一服で上げ幅縮小

米国株の大幅上昇とトランプ米政権の政策期待復活、リスク選好の円安地合いなどが支援材料となりやすい。20日には黒田日銀総裁が金融緩和の継続に前向きな姿勢を示した。また、日銀の金融緩和が円安誘導ではないという国際理解が進んできたと発言したことで、過度な円高・株安のリスクが後退している。ただ、週末にかけてはG20財務相・中銀総裁会後が予定されているほか、来週も日米企業の決算発表の持続、北朝鮮リスク、仏大統領選の第1回投票といった不透明材料が残っている。週末ということもあり、小刻みな戻り売りも想定される。日経平均株価は161円高の1万8591円で寄り付いた。その後も株高は持続しているものの、ドルが伸び悩むと上値が重い展開になってきた。

 

★東京外国為替市場:日経平均株価や米長期金利睨みの展開

ドル/円は、NYダウの反発や北朝鮮情勢の一服により109円台半ば近辺まで上昇したが、110円前後では実需やポジション解消売りが散見されるなど、戻りは限定的となっている。現時点では、リスク回避の円買いとリスク選好の円売りが交錯しており、方向感に欠けた動きとなっている。ユーロ/ドルは、仏大統領選を前にフランスでテロが勃発するなど緊張感を強めるなか、ポンドの不安定な動きと共に、再び戻り売り優勢の展開が意識されている。

 

本邦輸出勢は依然として期日決済以外のドル売りは静観スタンス。米系短期筋は109.70円から継続的にドル売りが観測されている。また、本邦輸入勢は108.70円からドル買いが観測されている。引き続き108円台前半では長期資金のドル買いが観測されている。米系短期筋は108円台はドル買いスタンス。

 

★23日に仏大統領選の第1回目投票実施:結果は24日日本時間午前中

今週末の4月23日(日)に仏の大統領選の第1回目の投票が実施される。仏の大統領選のシステムは、第1回目の投票で、誰も過半数以上の票を獲得できない場合、獲得票数が多い2名で決選投票が実施される。今回は5月7日に予定されているが、事前の世論調査では、どの候補者も過半数の支持率を得ていないことから、決選投票が実施される可能性が高い。投開票の結果は、出口調査から日本時間24日午前4時頃から徐々に判明する模様となっている。ただ、接戦が伝えられていいることから、結果の最終は東京時間午前までずれ込む可能性がある。現状では、上位支持率2名のマクロン氏とルペン氏の勝利が想定されていて、その場合の市場の影響は限定される。ただし、結果が裏切られると東京時間で大きく動く可能性がある。

 

★FOMCメンバーは先行き金融政策の見通しを軌道修正せず

最近発表される米国の経済指標は相次いで予想を下回っている。また、トランプ米政権による経済政策の施行も遅延することを市場が認識しつつある。そのため、ドルの上値を抑制してきた。しかし、FOMCメンバーは見通しを修正していない。カプラン米ダラス連銀総裁は『年3回の利上げは依然有効』としている。また、ジョージ米カンザスシティ連銀総裁も『米国経済は底堅く、インフレのオーバーシュートのや労働市場の過熱を懸念している』とした。ほとんどのメンバーが年何のバランスシートの縮小を支持している。さらに米ベージュブックでも全米12地区で経済が緩慢ないし緩やかな成長が持続しており、労働市場も依然ひっ迫、賃金は広範に上昇していることが明らかになり、FOMCの利上げ軌道を後押ししている。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ