FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:買い一巡後は上げ幅縮小

米国株の反発やリスク回避の円台も一服するなが支援材料となりやすい。ムニューシン米財務長官が『長期的には強いドルが望ましい』と発言したことで、過度なドル安懸念も緩和されている。また、北朝鮮情勢に関して、米国から中国による制裁強化の圧力行動を評価する声もある。しかし、北朝鮮などの地政学リスクは依然として残っている。フランス大統領選などの政治リスクが残るほか、18-19日には日米経済対話が予定されている。日経平均株価は前日比142円高の1万8497円で寄り付いた。その後は、上げ幅を広げたものの、買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小する展開となっている。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は109円台でのもみ合い

ドル/円は、米長期金利の低下が一服するなか、NYダウが183ドル高と反発するなど、調整主導で買い戻され、ドル/円は109円台を回復している。ただ、一気に110円トライとなるほどの勢いはない。ユーロ/ドルは、イースターマンデー休暇の良いんが残るなか、引き続きドル主導の展開に変わりがない。

 

本邦輸出勢は期日決済以外のドル売りは静観スタンス。米系短期筋は109.30円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は108.50円からドル買いが観測されている。米系短期筋も108円台半ばからドル買いスタンス。

 

★ムニューシン米財務長官の発言:FT紙のインタビュー

・米国為替市場に介入しない。トランプ大統領は短期的なドル高に関し、事実に基づきコメント、ドル高は長期にわたり良いこと

・議会が夏休みに入りする8月までに税制改革案を成立させるという当初の目標達成は現状で実現するのは非常に困難に、ただ、年内には成立へ

・国境税も選択肢だが、実施しなくても歳出を拡大させる方法がある

・財務省はシリアに対する200項目以上の制裁を2週間内に発表へ。さらに、米国は北朝鮮、イランに関する生産を実施へ

 

★米金利見通しは2回から1回の利上げ予想に引き下げ

大統領選以降、米国債券金利やドル相場は新政権による経済政策が成長を3%近くに押し上げるとの期待から急伸した。しかし、ここにきて期待が後退したことで、現在の経済の実態から大統領選直後の水準に戻しつつある。最新の地区製造業の状況を示す4月NY連銀製造業景気指数は予想を大幅に下回った。経済指標にも期待感が後退している状況が表れ始めている。また、アトランタ連銀は14日時点での1-3月期GDP予測を0.5%成長に引き下げた。さらに、金利先物市場でも、一時60%近くあった6月FOMCでの利上げ確率も50%を割り込んできた。市場では、年内あと2回の利上げ予想から1回の利上げ予想に引き下げている。

 

★中国が北朝鮮側と秘密接触しているとの報道?

米NBCテレビは13日、米政府当局者の話しとして、『中国が現状の厳しさを説明するため、最高クラスの核関連工商担当者を平壌に派遣した』と報じた。台湾の中央通信社も16日、香港の軍事評論家の話として、『中国は現在、外交ルートを通じて北朝鮮と核問題の解決を試みている。北朝鮮は中国に経済支援と安全保障を前提として、核廃棄に3年の期限を要求した』と伝えた。しかし、こうした接触説は公式には確認されていない。北京の外交筋は『報道の経緯を調べているが、現在の北朝鮮・中国間のムードにはそぐわないとみている』と話している。

 

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