FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★中国経済指標:市場予想上回ると株高・ドル高になりやすい

○11:00: 第1四半期GDP [前期比] (前回+1.7% 予想+1.5%)
○11:00: 第1四半期GDP [前年比] (前回+6.8% 予想+6.8%)
○11:00: 3月鉱工業生産 [前年比] (前回+6.0% 予想+6.3%)
○11:00: 3月小売売上高 [前年比] (前回+10.9% 予想+9.7%)
○11:00: 3月固定資産投資 [前年比] (前回+8.9%)〔+8.8%〕

 

1-3月期国内総生産(GDP)が発表されるが、成長率は昨年10-12月期と同水準が予想されている。経済構造改革の進展によって中国の経済成長は大幅に鈍化すると見られているが、今年1-3月期の中国経済は6%台後半の成長率が予想されており、経済構造改革は進展していないことが示される見込みとなっている。ただし、市場予想と一致した場合は株高・ドル高になりやすい。

 

★日経平均株価:円高進行に上値の重い展開が継続

日本株は続落後の自立反発が焦点となっている。一方で、週末の間に北朝鮮が中距離ミサイル発射実験を行い、失敗となったものの、依然として地政学リスクへの警戒感が残る。今週は日米経済対話が予定されており、政治的な円高の圧力や日本の輸出けん制への警戒も日本株の重しとなりやすい。ただ、北朝鮮のミサイル実験は中距離であったこともあり、過度な地政学リスク警戒は抑制されている。さらに原油価格が50ドル台を維持しており、過度なリスク回避の円高・株安や米長期金利低下とドル安を抑制する可能性もある。日経平均株価は、前営業日比95円安の1万8239円で寄り付いた。その後は一時下げ幅を縮小したものの、円高が進行するとともに徐々に上値が重くなる展開となっている。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は戻り上値の重い展開継続

ドル/円は、シリアや北朝鮮の地政学リスクが中国やロシアが間接的に関与しているだけに、どのような着地点を見出せるかにかかっている。早期に鎮静化される可能性がある一方で、米国の軍事介入が本格化する可能性も否定できない。米長期金利の低下が恒常化すると、FRBの利上げ観測が後退する共に、次の節目となるドル/円の105円前後も意識せざるを得ない。ただし、地政学リスクが早期に鎮静化すると、110円前後までの急反発の可能性も残る。ユーロ/ドルは、イースター休暇明けの週末には、仏大統領選が控えているが、最新の世論調査ではユーロ離脱派のルペン氏劣勢との見方が支配的であるが、昨年の例にあるように世論調査が結果に反映されなかっただけに、市場には不透明感が残る。

 

本邦輸出勢は引き続き期日決済以外のドル売りは状況を見ながらの対応。米系短期筋は109.00円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は108.10円からドル買いが観測されている。米系短期筋も108円台前半からドル買いスタンス。

本日も主要欧州市場がイースターマンデー休暇で市場流動性も低下している。値動きが不安定になることに注意が必要となる。

 

★円相場はドルに対し20%弱い水準

米財務省は、主要貿易相手国・地域を対象にした外国為替報告書を発表し、日本、中国、ドイツ、韓国、スイス、台湾の6カ国・地域を通貨政策の『監視対象』に指定した。円相場はドルに対し、『過去20年の平均に比べて20%弱い水準』と指摘した。報告書は日本が5年以上も為替に介入していないことを認めながらも、『円は過去20年の平均に比べて20%弱弱い水準にある』とし、『市場介入は極めて例外的な状況のみ、適切な事前協議のもとで認められる』として、将来的な介入をけん制した。

 

★4月11日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(4月4日)   ⇒   (4月11日)

・円     :▲45,800   ⇒   ▲34,764

・ユーロ   :▲11,405   ⇒    ▲18,956

・ポンド   :▲99,673   ⇒   ▲105,901

・豪ドル   :+49,593   ⇒    +45,151

 

円売り・ドル買いのポジションは年初来で最低まで減少している。

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