FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★3月26-4月1日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は、対外中長期は1兆998億円の買い越しとなり、買い越しは2週間ぶりとなった。対外株式は3354億円の買い越しとなり、買い越しは4週間ぶりとなった。また、海外投資家は、対内株式は5845億円の買い越しとなり、買い越しは7週間ぶりとなった。対内中長期債は8900億円の買い越しとなり、買い越しは4週間ぶりとなった。ただ、短期債は3兆159億円の大幅売り越しとなり、売り越しは2週連続となった。

 

国内投資家は、受け渡しが新年度入りしたところで新規投資が進んでいることが窺える。また、海外投資家は国内政治リスクを嫌気した売りも続いていたが、その懸念も後退してきていることから再び日本株に買いを入れた可能性がある。短期債の大幅な売却は、国内勢のドルニーズが低下したことで、スワップレートが低下したことから交換した円での運用が急速に減少したことが要因となっている。

 

★日経平均株価:円高進行を嫌気した売りが継続

米国の株安と原油安、米トランプ政権の税制改革期待の後退などが悪材料となる。米長期金利の低下によるドル安とリスク回避の円高も、円高と株安につながりやすい。6-7日は米中首脳会談が予定され、通商摩擦の警戒感も日本の輸出抑制や円高リスクとなりやすい。また、北朝鮮を巡り地政学的リスクも新規投資の手控え要因となりやすい。さらに、米FRBの先行きバランスシート縮小論議は、年後半から来年にかけてのドルの下支え要因となる。日経平均株価は、前日比106円安の1万8754円で寄り付いた。その後は円高進行を嫌気した売りで下げ幅が拡大している。

 

★東京外国為替市場:総じてドルの弱い展開が継続

ドル/円は、リスク要因が混在しているなか、往来相場の様相を呈しているが、米長期金利の低下を背景に110円割れが視野に入りつつある。また、中国側の北朝鮮への対応次第では為替問題に波及する可能性があり、円買い圧力が強まる可能性もあり、注意が必要となる。一方で、110円割れでは、実需や利益確定売りが散見されており、一過性の円進行となることも想定される。ユーロ/ドルは、ポンド安が一服、またユーロショートの買い戻しも一巡するなか、ECBの出口戦略の不透明さも手伝い1.06ドル台でのもみ合い相場となっている。

 

本邦輸出勢は期日決済以外のドル売りは静観スタンス。米系短期筋は110.80円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は110.30円からドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台前半でドル買いスタンス。明日の米雇用統計や本日からの米中首脳会談を控えて本邦実需筋の買いと米系短期筋の110.00円を意識した攻防となりそうだ。

 

★FOMC議事録要旨について(3月14-15日開催分)

FOMC議事録要旨を受けて、市場は一時バランス・シートの再投資に現況があったことで、ドル買いが強まった後、NYダウが200ドル上昇からマイナス圏に下落した。そのため、リスク回避的な円が買われる展開となった。NYダウの急落に関しては、FOMCが米国株高に懸念を示唆したことが要因となった。

 

○主な議事録の内容

『緩やかな利上げが適切と判断』
『もし正当化されれば、利上げ見通しを変更する用意はある』
『再投資政策の変更は年内と大半が判断』
『再投資政策、米債とMBSの両方で検討すべき』
『今後の会合でも再投資政策の協議は継続する』
『数人のメンバーが、年3回以上の利上げを予想している』
『一部のメンバーから株価は非常に高いと指摘された』
『財政政策は景気上振れリスクとの判断が多数』

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

5月 2024
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ページの先頭へ