FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:買い一巡後は上値の重い展開に

米国発の通商摩擦リスクや円高圧力、フランス大統領選などの政治リスク、北朝鮮のミサイル試射などが重しとなりやすい。また、米国経済のピークからの鈍化傾向懸念も重しとなりやすい。本日は米中首脳会談や米雇用統計、FOMC議事録など見極める様子見も広がりやすい。ただ、米国株の反発や過度なドル安・円高の一服は日本株の下支え要因となっている。原油価格の上昇も資源株を支援するひか、過度なリスク回避を抑制させる。前日比90円高の1万8900円で寄り付いた。その後は上げ幅を広げたものの、買い一巡後は上げ幅を縮小する展開となっている。

 

★東京外国為替市場:週末を控えて動きにくい展開

ドル/円は心理的節目となる110円を前にして、短期筋のポジション調整買いも散見されるなど、一旦110円は回避されている。北朝鮮問題などを含め、様々なリスク要因がある以上、リスク選好の加速的な円安にもなりにくい状況となっている。ユーロ/ドルは、ユーロショートの巻き戻しも一巡するなか、1.06ドル台半ば前後で一進一退の展開となっている。市場ではECBの出口戦略への期待感は根強いものの、押し上げ材料とはなっていない。

 

本邦輸出勢は引き続き静観スタンス。米系短期筋は111.00円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は110円台前半からドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台はドル買いが継続的に観測されている。

明日からの米中首脳会談や米3月雇用統計を控え、米長期金利の上昇や欧米株高を意識してリスク回避的な円買いは抑制される可能性がある。

 

★日本株は外国人売り・日銀買いの様相

東京証券取引所が30日に発表した3月第4週(21-24)の投資部門個別株式売買動向によれば、海外投資家は6週連続で売り越し、売越額は3741億円と前の週の4069億円の売り越しからやや減少したが、依然として売り越しが続いている。トランプ相場の追い風を受けて、昨年12月2週以降、9週連のzくで日本株を約4兆円買い越したが、今年に入って売り越しに転じ、3月第3種までに現物と先物合計で約2兆円を売り越した。日銀が株式ETFを1.6兆円買い越して海外投資家の2兆円の売り越しを吸収したことで株価は底額推移している。外国人投資家の売り越し理由としては、①北朝鮮を巡る朝鮮半島の地政学リスク、②『森友学園疑惑』に伴う政治的リスクが主因のようだ。

 

★北朝鮮を巡る地政学リスク

北朝鮮を巡る地政学リスクについては、『4月15日の金日成誕生105周年、4月25日の朝鮮人民軍創設記念日『建軍節』のいずれかの記念日に北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に踏み切る』と指摘されている。問題は、米国本土に未達ながらも射程内に収めた書く弾道ミサイル発射の暴挙に出れば、米トランプ政権は原子力空母から最新鋭ステルス戦闘機F35 等で北朝鮮の軍事施設を報復攻撃する可能性がある。

 

今朝韓国合同参謀本部は北朝鮮が日本海に向けて飛翔体を発射したとの声明を発表した。その後、菅官房長官は緊急の記者会見を開き『北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射した』と発表した。数十キロ飛び、日本海に落下したが、日本の排他的経済数域の外だったと推定れるとしている。

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