★日経平均株価:円高進行を嫌気した売り優勢
米国株や原油価格の下落、米FRBの利上げペース加速懸念の後退や米長期金利の低下などによるドル安、リスク回避の円高などが重しとなりやすい。G20会合を踏まえた潜在的な円高リスクの残存や、日本の政治的リスクなども買い手控えの要因となる。本邦勢の決算対策売りなども上値を重くする。ただ、ドル安と表裏でユーロやポンドなどが打たれ強さを見せており、円独歩高の圧力は緩和される可能性がある。日経平均株価は、前日比105円安の1万9416円で寄り付いた。その後は下げ幅を広げたものの、一服すると徐々に下げ渋りの展開となっている。
★東京外国為替市場:ドルが総じて弱含みの展開
ドル/円は、米国の保護主義政策が改めて意識されるなか、実需やポジション調整売りに押され上値の重い展開が予想される。ただ、既にドル高けん制を踏まえたドル売りが先行したことから、ドルの下値模索的な動きにもつながりにくい。ユーロ/ドルは、オランダの下院選が無難に終了し、政治リスクが後退するとともに、ユーロショートの巻き戻しもあり底堅い展開が予想される。
本邦輸出勢は年度末、月末の決済以外は113円台後半からドル売りスタンス。米系短期筋は113円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は112円台前半からドル買いスタンス。米系短期筋も112.00円で買いが観測されている。
重要イベントも通過して材料難のなか本邦実需の買いと米系短期筋のポジション調整を睨む展開となりそうだ。
★今週はFRBメンバーの発言に注意
3月のFOMCでは、昨年12月に続いて利上げが決済されたが、声明やイエレン米FRB議長の記者会見の結果は、市場はハト派的と見られた。そういった中、FRBメンバーによる発言に注目が集まる。20日はこの第一弾の発言が出ている。ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は『さらなる3回以上の年内利上げ実行を排除しない』、エバンス米シカゴ連銀総裁は『年内利上げ3回、あるいは2回、インフレ率が加速して、さらに上向きの状況となれば4回もありうる』、『適切な利上げ回数は3回程度と考える』などと発言している。
★英国EU離脱交渉始まる
英国のバロー駐欧州連合大使は、メイ首相が3月29日にリスボン基本条約第50条を発動し正式に離脱の意向をEUに提示する計画であることをトゥスクEU大統領に伝えた。英国がリスボン基本条約50条を発動、離脱の意向を正式にEUに報告することで、2年間と言われている交渉が始まることになる。英国が基本条約発動後、トゥスクEU大統領は声明を発表し、27カ国のメンバー国指導者の間で協議が始まる。英国とEUの交渉は6月くらいから始まる予定。英国のEU離脱交渉が本格的に始まることで、交渉に絡んだ混乱、不透明性が今後の景気に影響を与える可能性も除外できない。
★3月14日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高
(3月7日) ⇒ (3月14日)
・円 :▲54,700 ⇒ ▲71,297
・ユーロ :▲59,501 ⇒ ▲41,027
・ポンド :▲81,437 ⇒ ▲107,117
豪ドル :+50,978 ⇒ +43,265
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