FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★3月5-11日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内投資家は対外中朝債は7039億円の売り越しとなり、売り越しは3週連続となった。対外株式も3605億円の売り越しとなり、4週間ぶりの売り越しとなった。また、海外投資家は対内株式は7227億円の売り越しとなり、売り越しは4週連続となった。対内短期債は2兆1413億円の大幅売り越しとなり、売り越しは2週連続の売り越しとなった。

 

国内投資家は決算を控えて海外投資家らのリパトリが継続していることになる。そのため、ドルの上値が重い要因となっている。海外投資家が日本株を4週連続の売り越しとなっていることから、日経平均株価の上値の重い展開が続いている。

 

★日経平均株価:円高を嫌気するも底堅い展開

FRBの利上げペース加速思惑の後退とドル安などが重しとなりやすい。米長期金利の低下による金利低下圧力は、日本の銀行株や保険株などにマイナスとなる。また、16日は日銀金融政策決定会合や米予算教書概要の提出などが控えており、新規投資の手控えや戻り売りが優勢となりやすい。ただ、米FRBの過度な利上げ加速観測の後退や米国株の上昇、原油価格の上昇などは、世界的なリスク回避の動きを抑制する。日経平均株価は前日比118円安の1万9458円で寄り付いた。その後は若干下げ幅を縮小して推移しているが、出来高は膨らまず様子見ムードが広がっている。閑散相場に売りなしということか?

 

★東京外国為替市場:FOMCのハト派内容を受けてドル売り継続

ドル/円は、FRBのハト派的な内容を受けて、利上げ後にも関わらず、米長期金利が低下傾向となるなど、利上げが織り込まれていたことになる。113円台前半まで急落するなど、違和感は残るが、依然として110.00~115.00円のボックス相場の域にあることには変わらない。現在のところでは過度な円高および円安も見込みにくい状況となっている。ユーロ/ドルは、オランダ議会選挙での出口調査において、与党優勢のなか、EU離脱に『NO] を突き付けた結果となり、ユーロを買い戻す動きが強まっている。ただ、今後もフランス大統領選挙や英EU離脱動向を見極めるまでは引き続き上値は重い展開となる。

 

本邦輸出勢は114円台半ばから115円台でドル売りスタンスだが、現状では一旦静観。米系短期筋は114.00円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は113.00円からドル買いスタンス。米系短期筋も113.00円からドル買いが継続的に観測されている。

 

★FOMCの結果について

FRBはFOMCで市場予想通り0.25%の利上げに踏み切った。また、FOMCメンバーの金利予測の中間値は前回12月時と変わらずだった。市場の一部では金利見通しが年4回に引き上げられるとの楽観的な見方が広がっていたが、FOMCメンバーは緩やかな利上げを続ける慎重な姿勢を維持した。イエレン米FRB議長は会合後の会見で、年3回の利上げは『緩やかなペース』に相当すると言及した。一方、前回声明の『経済は緩やかなペースでの利上げのみ正当化する展開を予想』の『onlyのみ』の文言が削除され、『経済は緩やかな利上げが正当化される』に修正された。また、ビジネス投資の判断も『依然低迷』から『いくらか強まった』に、上方修正された。金利予測で中間値は12月から変わらずだったが、2017年の利上げを3回かそれ以上とみているメンバーが前回の11人から14人に増えたことはタカ派的となった。4回以上の利上げ予想は5名で12月と同じだった。

 

★オランダ下院選挙:出口調査では与党が勝利

出口調査の結果によると、ルッテ首相率いる与党の自由民主党(VVD)が『反イスラム』を掲げる極右・自由党(PVV)の獲得ぎ線を上回る見通しとなっている。ポピュリズム拡大を懸念する欧州の各国政府にとって安心感をもたらす結果になると見られる。

オランダ放送協会による出口調査の第2回結果では、VVDが31議席を獲得する見込み。前回2014年の41議席から減少するものの、ウィルダース党首率いるPVVの19議選をリードしている。また、他の2政党も19議選を獲得するとみられている。

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