FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日1月の国際収支速報:予想より弱い結果

財務省が発表した1月の国際収支速報で、経常黒字は655億円となり、市場予想の2700億円より弱い結果となった。内訳では貿易収支が8534億円の赤字となり、市場予想の8002億円の赤字より赤字額が大きかった。

 

★日10-12月期実質GDP:予想を下回る

10-12月期実質GDP(二次速報)は前期比+0.3%、前期比年率+1.2%となり、市場予想の前期比+0.4%、前期比年率+1.5%を下回った。

 

★日経平均株価:方向感なく小幅下落が継続

米国株や原油価格の下落などが悪材料になりやすい。9日のECB理事会や10日の米2月雇用統計、14-15日の米FOMCを控えて、利益確定売りやポジション調整、新規投資の手控えなどが予想される。米国市場では医療品株やヘルスケア株が下落となり、日本の関連株もつれ安する可能性が高い。ただ、円高は抑制されており、日本株の過度な下押しは抑制される。日経平均株価は、前日比35円安の1万9308円で寄り付いた。その後は、やや下落幅は拡大しているが、小動きの状態となっている。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は114円を挟んだレンジ相場の様相

ドル/円は、114円前後でのもみ合い相場が続いているが、下値では113円台半ば前後や上値では114円台半ば前後で実需売買やポジション調整売買が控えている。そのため、週末の米雇用統計を軸に次の材料探しの展開となる。日米金利差が拡大していることから、再び機関投資家やヘッジファンドなどの運用対象がドルに傾斜することが予想され底堅い展開が予想される。ユーロ/ドルは、オランダやフランスの選挙やギリシャ債務問題に対する警戒感から上値の重い展開となるが、依然としてポンド売りが続いており、回避的なユーロ買い戻しが散見されている。そのため、ユーロ/ドルは1.0500ドル前後のサポート要因になっている。

 

本邦輸出勢は114.50円から散発的にドル売りが観測されている。米系短期筋は114.20円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は113.70円からドル買いスタンス。米系短期筋も113円台後半からドル買いが継続的に観測されている。本日は実需勢のオーダーがドル買い・ドル売りに観測されており、引き続き方向感のないレンジ相場となりそう。

 

★過去の3月相場を意識する参加者も

2007年2月末から上海株が下落する上海ショックが起き、3月にサブプライム問題が表面化、2008年3月は、ベア・スターンズの破綻回避、2009年はNYダウが6400ドルの安値をつけ、2011年は東北大震災が発生、円が急騰し、2012年はギリシャの債務不履行から格付け会社がギリシャの格付けを一部不履行の設定、2014年はロシアがウクライナ進行した。

このように2007年以降、3月は過去において中旬前後に波乱要因となる出来事が多く発生している。

 

★フランス大統領選の近況:極右派ルペン氏が劣勢に

混乱が懸念されているフランス大統領選において、フィヨン氏またはマクロン氏の支持率が上昇している一方、極右派のルペン氏の支持率が低下していることは安心感につながる。調査会社エラブが公表したフランス大統領選に関する最新世論調査によると、4月23日に実施される第1回投票での支持率は、マクロン氏25.5%、ルペン氏26%、右派候補のフィヨン氏が19%となっている。上位2名が争う決選投票では、ルペン氏40%、マクロン氏もしくはフィヨン氏が60%となっている。

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