FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★豪1月小売売上高:市場の予想通り

オーストラリア連邦統計局が発表した1月豪小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%上昇となり、市場予想通りとなった。

同時に発表された2月ANZ求人広告件数は前月比▲0.7%となり、1月の前月比+3.9%を下ア回った。

 

★日経平均株価:円高進行を嫌気した売り優勢に

米FRBの利上げ観測とドル安・円高圧力の抑制、原油価格上昇、米国発の金利上昇による金融株のへの支援効果などがプラス要因となりやすい。米国などで経済指標の改善が相次いでいることや、中国での全人代開幕を受けた内需拡大策への期待感などもリスク選好の地合いを支援する。日経平均株価は、前週末比59円安の1万9409円で寄り付いた。その後は下げ幅を広げたものの、売り一巡後は下げ幅を縮小してきている。

 

★東京外国為替市場:新たなドル買い材料待ち

ドル/円は、ドル高けん制の動きも後退するなか、日米金利差拡大は本邦機関投資家やヘッジファンドなどの運用対象になるだけに、引き続き底堅い展開が予想される。ただ、米国株に対する過熱感や高値警戒感も増幅しており、ドル/円は115円トライには慎重になっている。米3月利上げを想定したドル買い・円売りは概ね一巡していることから、新たなドル買い材料が提供されない場合、ドルの上値はやや重くなる可能性がある。ユーロ/ドルは、依然として米ドルに左右される展開ではあるが、仏大統領選が鎮静化したことが好感され、ユーロ/ドルは1.06ドル台回復するなど下値懸念は希薄になっている。ただし、戻りも限定的となっている。

 

本邦輸出勢は115円以上で本格的なドル売りスタンス。米系短期筋は114.60ドルから売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢はドル買いは113.80円からのスタンス。米系短期筋も113円後半からドル買いが観測されている。

ドル/円はオプション絡みのドル売りが上値を抑えている。

 

★ドイツ銀行の財政基盤強化ならユーロリスク後退か

欧州大手銀行のドイツ銀行は3日、約80億ユーロの資本増強を準備していると発表した。2016年12月期まで2年続けて巨額赤字に陥っており、財務基盤を強化する狙いがある。またグループ再編にも乗り出す方針。ただ、資本増強の具体的な手法は明らかにしていない。16年12月期の純損失は13億5600万ユーロとなった。住宅ローン担保証券の不正販売に絡む制裁金の支払いが響いた。15年12月期も67億7200万ユーロの純損失を計上しており、市場では資本増強の必要性が指摘されていた。

 

★英国の離脱交渉では金銭問題でこじれる可能性も

英紙タイムズは、英国がEU離脱する際、EUから未払いのEU予算分担金などを納めるよう迫られても、『支払う必要はない』との見解を英政府の法律専門家がまとめた。と報じている。EUは英国に600億ユーロ規模の請求を行うとみられており、今春始まる離脱交渉は金銭問題でもこれる可能性が浮上している。

 

★2月28日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(2月21日)   ⇒   (2月28日)

・円     :▲50,162   ⇒   ▲50,017

・ユーロ   :▲58,251   ⇒   ▲51,164

・ポンド   :▲66,352    ⇒   ▲70,671

・豪ドル   :+33,522   ⇒    +51,915

 

円の持ち高の減少は8週連続となり、円の売り持ちは年初来最低となった。また、ユーロ売り持ちポジションは1カ月ぶりの低水準となった。一方で、豪ドルの買い持ちが7週連続の増加となった。

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