FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価:円高を嫌気した売り優勢

米トランプ政権での減税、財政政策の遅延観測やドル安・円高、原油安などが重しとなりやすい。本邦企業による3月決算が迫るなか、日本勢による決算対策での日本株処分も持続が見込まれている。ただ、28日のトランプ米大統領演説には期待感も消えていない。今週は米国や中国の経済指標には改善期待があるほか、中国では5日からの全人代でインフレ投資などの内需拡大が期待されている。日経平均株価は、前週末比153円安の1万9130円で寄り付いた。円高を嫌気してやや下げ幅を拡大している。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は111.60円の攻防が意識される

ドル/円は、前週末一時112円割れとなり下値警戒感を強めているが、111円台では隋所に利益確定売や実需買いが散見されるなど、拙速的な円買いは自局面に差し掛かっている。ただ、米国株式が連日史上最高値を更新中であり、また、トランプ米大統領の議会演説次第では波乱含みの展開も予想される。ユーロ/ドルは、フランス大統領選に対する懸念が一服したものの、依然として、潜在的な戻り売り志向が強い。ユーロ/ドルの1.06ドル台の上値の重さを意識されている半面、1.05ドル割れでは利食いと割安感の買いも散見されている。

 

本邦輸出勢は期日決済分以外のドル売りは静観スタンス。米系短期筋は112.50円からドル売りが観測されている。また、本邦輸入勢のドル買いは111.85円から観測されている。米系短期筋は111円台後半からドル買いが継続的に観測されている。

本日は月末前の本邦実需勢と米系短期筋の調整の動きが中心となりそうだ。短期的に3度トライして抜けきれなかった111.60円前後が視界に捉えられてきている。今回も同レベルでの攻防が注視されており、割り込めば下げが加速する可能性もある。

 

★スコットランド独立を問う住民投票実施に備え

英国のタイムズ紙によると、英政府がリスボン条約50条を発動し、EU離脱手続きの開始を通知するタイミングに合わせて、スコットランド行政府が独立を問う新たな住民投票の実施を3月に表明する可能性を想定し、メイ英首相のチームが準備していると報じられると、ポンドが急落し、対円やドルで一時大きく値を下げた。さらなる続落には注意が必要となる。

 

★ムニューシン米財務長官:貿易戦争にならず

ムニューシン米財務長官は26日放映されたFOXニュースとのインタビューで、輸入への課税を強化する『国境税』などが導入されれば他国から報復を受けかねないとの見方に対し『貿易戦争にはならない』と否定し、懸念の払しょくに努めた。また、税制改革は他国との公平性の確保が目的だとして、8月までに議会と合同で計画を策定すると述べた。

税制改革については、トランプ大統領が28日、上下両院合同会議で御子なる演説で触れるとした。

 

★2月21日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高

 

(2月14日)   ⇒   (2月21日)

・円     :▲51,284   ⇒   ▲50,162

・ユーロ  :▲46,764    ⇒   ▲58,251

・ポンド   :▲65,528   ⇒   ▲66,352

・豪ドル    :+24,218   ⇒   +33,522

 

円の持ち高の減少は8週連続となった。一方、豪ドルは6週連続の持ち高増となっている。

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