FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日経平均株価は上値重く前日終値近辺で推移

米国株の上昇や原油高、米国の小売業決算の改善などがプラス要因となりやすい。米国の利上げ観測と金利上昇は、日本の金融株や保険株にも追い風となりやすい。さらにトランプ米大統領による28日の施政方針演説に向けた減税期待やインフラ投資期待なども、日本株の下支え要因となる。ただ、欧州では、フランス大統領選やギリシャ債務問題などへの不透明感が残されている。また、トランプ政権の経済政策に一旦の出尽くしや失望リスクがあるほか、米国株は高値警戒感が高まっている。日経平均株価は、前日比37円高の1万9419円で寄り付いた。その後は一時マイナス圏に沈んだが、再びプラス圏に回復するなど前日終値近辺でのもみ合い商状となっている。

 

★東京外国為替市場:ドル/円は上値重いが下値も底堅い

ドル/円は、米国の株式市場で連日の過去最高値更新していることから、本来は115円台を目指す展開となってもおかしくない。しかし、トランプ政権に対する期待だけの株高動向、そして不透明な金利先行観測を背景に積極的にドル買いに慎重になっている。前日高値の113.77円が目先の上値抵抗として意識されると113円台半ばまで失速した。ユーロ/ドルは、フランス大統領などの政治的リスクを踏まえて、ユーロ/ドル1.05ドル割れも視野に入りやすい。ただ、同レベル割れでは割安感や利益く低回も散見される神経質な展開が予想される。

 

本邦輸出勢は114円台からドル売りスタンス。米系短期筋は114.00円からドル売りが観測されている。また、本邦輸入勢は引き続き113円台前半からドル買いスタンス。米系短期筋も113.20円からドル買いが継続的に観測されている。

 

★ロウ豪準備銀行(RBA)総裁講演:しばらく利下げなしの内容

ロウ総裁は22日、経済成長の加速を望んでいるとする一方、金融政策による成長押し上げは借り入れ増加につながり、国家の利益にはならないとの認識を示した。RBAは昨年5月と8月に利下げを実施し、それ以降は政策金利を過去最低水準の1.50%に据え置いている。ロウ総裁は、現在の金融政策がバランスのとれた成長につながることを期待していると述べた。

先行きの利下げ思惑を払拭した内容になっている。

 

 

★フランスのクレジット・デフォルト・スワップが上昇

大統領選の行方について懸念が強まっていることを背景として、フランス国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)保証コストが2013年以来の高水準に上昇している。

 

クレジット・デフォルト・スワップは、信用リスクの移転を目的とするデリバティブ取引の一種であり、一定の自由の発生時に生じるべき損失額の補てんを受ける仕組みをとるもの。上昇しているということは、フランスの信用力が低下していることを意味する。

 

★トランプノミクスの規制緩和に関する公約

トランプ米大統領は公約で、規制改革はトランプ政権のいしずえ、全ての新規制に対する一時的モラトリアム、包括的な大統領令の停止、不要な規制の特定・撤廃に向け検証すると約束している。

①米国を偉大にする、思慮のある規則に向けた改革を約束

②金融サービス改革(消費者の保護と自由な起業の促進に注力)

③ドット=フランク法解体、経済成長と雇用創出に向けた新政策

④銀行の市場取引規制(ボルカールール)撤廃

⑤FSOC解体、CFPB縮小、ノンバンクSIFIの撤廃等

⑥労働省フィデューシャリールール(投資アドバイザー)見直し

⑦オバマケア廃止、保険行政の州移管、州際保険販売の許可

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