FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

2月5-11日分の対外及び対内証券売買契約等の状況

国内の投資家は、対外中長期債は2974億円の売り越しとなり、売り越しは4週連続となった。また、対外株式も967億円の売り越しとなり、売り越しは3週間ぶりとなった。海外投資家は、対内株式は1756億円の買い越しとなり、買い越しは4週間ぶりとなった。また対内長期債は992億円の売り越しとなり、3週間ぶりの売り越しとなった。

 

2月・8月は米国債の利払いと償還が集中する。国内投資家は、償還された債券を再び運用せずに、一旦日本国内に資金を回帰している可能性がある。そのため、円買い・ドル売りが出やすくなる。

 

★日経平均株価:円高進行でも小幅安の展開

調整的な円安・ドル高の一服や、前日の大幅高の反動調整などが重しとなりやすい。前日の米国市場では指標改善でドルが上昇したが、鉱工業生産の伸び悩みなどでドルが失速する場面があった。また、米国の週間原油在庫統計での在庫増や米長期金利上昇などが悪材料となった。ただ、米国株は過去最高値を推移していることで、日本でもリスク回避による円高・株安は抑制される。日経平均株価は前日比6円安の1万9431円で寄り付いた。その後は、為替市場で114円前後の円高での動きとなっているが、小幅安での動きとなっている。

 

★東京外国為替市場:ドルは総じて上値重い展開

ドル/円は、NY市場では米長期金利の上昇を受けて、一時115円トライに転じたものの、同レベルでは利食い売りやオプションの防衛売りに阻まれる展開になるなど、神経質な動きとなっている。日本株の反落を意識してリスク選好的なドル買いは抑制されている。米長期金利の上昇や欧米株高はドルに対する支援材料となるが、現時点ではドル売りがやや優勢となっている。ユーロ/ドルは、政治および金融不安などの懸念材料を抱えており、一時1.05ドル目前まで下落基調を強めたが、同レベル前後では一旦利益確定売買いやポジション調整買いに押され1.060ドル前後まで戻すなど、ドル/円と同様に拙速的な売買は手控えられている。

 

本邦輸出勢は115.00円からドル売りが観測されているが、基本的には様子見スタンス。米系短期筋も115.00円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は113円台後半から買いスタンス。米系短期筋も113円台は継続的にドル買いが観測されている。

 

★米3月利上げ観測が徐々に意識される

市場では、米国の3月利上げを織り込み始めた。米国の金利先物市場では3月の利上げ確率は26.6%と、14日の17.7%から上昇している。イエレンFRB米議長が14日の議会証言で『次回の会合でFRBの2つの責務である雇用やインフレで進展具合を見直し、進展していればさらなる利上げが適切となる』と3月会合での利上げを除外しなかったことが背景にある。さらに、インフレが上昇したことや小売売上高が予想を上回る堅調な結果となったことも3月利上げ観測を強めている。また、ゴールドマンサックスのエコノミストは良好な小売りの結果を受けて、1-3月期のGDP予想を従来の予想から0.2%ポイント引き上げ2.1%成長としている。

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