FITS エコノミックレポート

午前の市場コメント!

★日12月資金供給残高:前年同月比で増加

日銀が発表した12月資金供給残高(マネタリーベース、月中平均)は前年同月比23.1%増加した。前月の21.5%増を上回った。

マネタリーベースは日銀が金融機関に供給した資金の総額。当座預金残高と紙幣・硬貨の合計で示される。

 

★日経平均株価:円高でも底堅い展開

米国株の伸び悩みやドル高・円安の一服などが重しになりやすい。前日に日経平均株価は前日比で479円高と大幅高となっただけに、反動調整売りが注視される。米国では今晩から雇用関連の指標発表を控えており、ポジション調整的なドル売りや日本株売りが警戒される。ただ、米中欧の製造業PMIが改善するなど、世界経済の底入れ期待は根強く残っている。また、米国では、1月20日のトランプ新大統領の正式就任まで、過熱調整を経ながらの『ハネムーン相場』持続が期待されている。日経平均株価は、前日比7円高の1万9602円で寄り付いた。その後は、朝方から円高が116円前半まで進行しているもかかわらず、100円弱の下落に留まっている。

 

★東京外国為替市場:ドルが総じて弱含み

ドル/円は、株高による恩恵も118円台の重さから失速気味となっており、120円への期待が削がれている。米長期金利の低下が嫌気されるなか、ポジション調整主導で下値を模索するなどトレンドに勢いがなくなってきている。ただ、日米金利差拡大を背景とした運用手段が後押ししており、依然として押し目買いが入りやすい展開となっている。ユーロ/ドルは、ドルの調整売りに伴い、再度1.05ドル台に向けた回復基調にあるが、同レベルでは利益確定売りポジション調整売りが散見されている。ユーロ/ドルでも上値の重さが意識されている。

 

本邦輸出勢は118円台ではドル売りスタンス。米系短期筋も117.75円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は116.50円からドル買いスタンス。米系短期筋も116円台半ばからドル買いが継続的に観測されている。

 

★FOMC議事要旨(12月13-14日開催分)

昨年FOMCで15年12月に続き2回目の利上げに踏み切った。議事録では『現状で、緩やかなペースの利上げが適切』との見方が示されたほか、トランプ次期政権による経済政策への影響への著しい不透明感が協調された。また、数人のメンバーは『ドル高がインフレを押し下げる』と指摘した。下方リスクにも引き続き、『ドル高、海外の弱い成長』が挙げられたため、一旦ドル売りが優勢となった。一方、メンバーは同時に、財政政策による成長の上振れリスクを指摘した。また、多くの高官が速やかな利上げが必要になる可能性があると判断していることを指摘した。

 

★今週から来週の米経済に注目

11月以降は米新政権での政策期待などで、良好な経済指標が相次いできた。しかし、前週には12月のシカゴPMIが悪化に転じるなど、年末商戦のピークアウトのほか、金利急上昇やドル高、ガソリン反発といった複合逆風の影響が懸念され始めている。5日のISM非製造業景況指数や、6日の耐久財受注などは、まだ年末商戦や金利上昇警戒の駆け込み需要などがプラス要因となりやすい。その一方で5日のADP雇用統計や6日の雇用統計は、強弱両サイドのリスクをはらんでいる。

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