FITS エコノミックレポート

ユーロ/ドルはネックラインからの動向に注意!

 

★ユーロ/ドルの日足では、8月31日安値1.1821ドルの三尊天井ネックラインを下抜けしたものの、75日線(緑線)の手前で反転してネックライン近辺まで戻り基調となった。

週明け重要なポイントとしては、三尊天井ネックラインを下抜けしたものの、再びネックラインまで戻り基調となっても、ここから再び下落するリターンリバーサルに注意必要となる。リターンリバーサルからの下落は専ら大きな下落基調となりやすい。

 

ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では%K:19.41、%D:13.74と一旦売られ過ぎ域から上向きとなっている。今回の下落では、ストキャスティクスが価格は上昇していにもかかわらず、上値・下値を切り下げるダイバージェンスからの下落であったことである。

 

欧州では、ドイツの総選挙が終了しメルケル政権の4期目続投が決定したものの、首相が率いる与党が議席を大きく減らし、連立政権づくりも難航する可能性が懸念されている。また、スペインでは、北東部カタルーニャ自治州が独立の是非を問う違法の住民投票を10月1日に決行する予定となっている。スペイン中央政府は、全力でこれを阻止しようとしており、独立派指導者の拘束や投票用紙の押収にまで踏み切っているため、住民投票が正式に行われる可能性は後退している。ただ、対立が先鋭化している独立派と残留派の指導者らは、独立派が投票できなかった場合、数十万人規模の抗議デモが行われる可能性あると報じている。そのため、週明けからスペインに絡んだ値動きには注意が必要。また、来週5日にはECBの9月定例理事会の議事要旨の公表が予定されており、テーパリングの行方を探ることになる。

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