FITS エコノミックレポート

ドル/円欧米市場動向:5分足 ポンド高につれドル高・円安進行!

 

★欧州市場序盤では、円が全面安で推移、ドル/円は110円台後半に再上昇した。欧州株は軟調に取引されたが、日本時間朝方に北朝鮮ミサイル発射を受けて、円買いに傾いていた短期筋の円売り戻しが加速したと観測された。英牛銀金融政策委員会(MPC)のブリハ委員が『今後数カ月以内に利上げが必要になる可能性がある』と述べたことで、ポンド買いが強まった。ポンド/円が上昇し、ドル/円やクロス円を押し上げた。米長期金利が再上昇となったことでドルが下支えされた。米8月小売売上高が予想を下回ったうえ、前月の数値が下方修正されたため円買い・ドル売りが先行した。米長期金利が低下に転じたことも相場の重しとなった。110.62円まで失速したが、米長期金利が再び上昇すると下値が切り上がった。NYダウや日経先物の上昇も支えに111円台を回復した。しかし、米長期金利が上昇幅を縮めたことが相場の重しとなりドルが売られた。その後は週末を控えるなか、相場材料に乏しく方向感は出なかった。

 

欧州市場で、ハト派とみられていた英中銀金融政策委員会のブリハ委員の発言だっただけに、市場へのインパクトが大きかった。英国では景気減速とインフレが同時進行するスタグフレーションが強まっており、非常に難しい経済実体となっている。通貨高に誘導すると景気がさらに減速しやすい一方で、通貨安を放置するとインフレが進むというジレンマに陥っている。

 

欧州市場ではユーロ圏7月貿易収支で黒字額が市場予想を下回る結果となったほか、ロンドンの地下鉄駅で爆破テロが発生したが、為替相場ではほとんど材料視されなかった。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ