FITS エコノミックレポート

ドル/円長期トレンドのレンジ上限の攻防!

 

★ドル/円の長期トレンドを示す月足では、2016年以降は下値を120ヵ月SMA(緑線)がサポートする一方で、115.00円がレジスタンスとして意識されるレンジ相場となっている。

現在はレンジ相場の上限となる115.00円を意識した展開になっている。

レンジの下限である120ヵ月SMAは緩やかに上向きになってきており、106.27円がレンジ下限として意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、買われ過ぎ過熱感は出ているものの、高水準で横ばいになっておりトレンドレスの状態になっている。2021年1月の102.56円がボトムとなり、円安トレンドが続いている。そのため、モメンタム系のオシレータのストキャスティクスは、過熱感による売りシグナル点灯が継続しやすく、ダマシとなりやすいので注意が必要となる。

12ヵ月SMA(赤線)の110.28円も上向きになっており、上昇基調は継続している。そのため、レンジ上限である115.00円を明確に上抜けしてくるようならば、次の上値目標値である2017年1月高値118.61円が上値目処として意識される。

 

日米金融政策の違いから、米国でのインフレ高進が強まるようなら、早期の米国の利上げ思惑が高まり、日米金利差拡大観測から115.00円のレンジ上限を上抜けするような動きになりやすい。今晩、米国市場で発表される11月消費者物価指数では、31年ぶりの伸び率だった10月実績を上回る可能性があり、米国金利が急上昇する可能性がある。一方で、インフレ高進のショックから米国株が大幅に急落するようなら、リスク回避の米国債券買いとリスク回避の円買いにつながる可能性もあり、発表後の動きに振られる展開になりやすい。

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