FITS エコノミックレポート

ドル/円は一旦下げ止まるも油断大敵!

 

シカゴIMM投機筋ポジションの5月7日付が公表された。対ドルでの差引き持ち高は、円ショート(円売り・ドル買い)持ち高は▼91,717枚と4月30日付け持ち高▼99,599枚から円ショートポジションが12週間ぶりに7,882枚減少した。投機筋は昨今の円高基調に円売り・ドル買いのポジションを一部解消したものと推測できる。ドル/円は、4月24日に年初来高値となる112.40円まで上昇したものの、その後は下落基調となり4月7日には110.14円まで下落した。その後も下落基調は続き109.44円近辺まで下落する展開となった。そのため、次回公表される投機筋ポジションも減少傾向が継続している可能性が高い。何故109.40円台で下げ止まったのかであるが、フィボナッチ・リトレースメントで分析すると分かりやすい。1月3日のフラッシュクラッシュ時の安値を104.70円として、4月24日の高値112.40円とする。高値からの38.2%押しが109.46円に位置している。そのため、相場の節目となりやすく、ドル買いが入りやすい。ただし、下抜けすると高値からの50.0%押しとなる108.55円までの円高が続く可能性がある。テクニカル分析では、特に半値押しや半値戻しが相場の重要ポイントと言われている。トレンド的には4月10日直近安値110.80円を下抜けしたことで、下値切り下げとなる下落トレンド入りとなってきたことには注意する必要がある。戻り場面では、投機筋の含み損を抱えた円ショートポジションが大量に残っていることから、『やれやれの円買戻し』が入りやすくしばらくは上値の重い展開が続く可能性が高い。

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