FITS エコノミックレポート

ドル/円の年足では6年ぶりに陽線引けの可能性!

 

★ドル/円の年足では、2015年に付けた高値125.84円近辺が天井となり、その後は上値を切り下げつつ円高基調が続いていた。

しかし、今年の始値は103.28円であることから、現在114円台前半で推移していることから、よっぽどのことがない限り6年ぶりの陽線引けになりそうである。

10年SMA(緑線)は上昇基調になっているほか、2年SMA(赤線)も上向きになってきており超長期トレンドは円安基調に傾斜してきている。

5年SMA(青線)も上向きになると、2015年に付けた高値125.84円も視界に入ってくる。

日銀の資金循環で日本企業(民間非金融法人)によるストックの資産では、現金・預金が7-9月に321兆円と過去最高を更新した。過去の円高局面である2011年末の187兆円からは、+134兆円もの急増となっている。国内での資金余裕が、海外からの本国送金と円転の必要性を弱めていく。しかも来年にかけては、米国でFRBが量的緩和の縮小や利上げ準備を進めている。米国内外の企業の金融機関は、『ドルの調達・借入コスト上昇』に直面していく。日本企業はグローバル展開を拡大・定着させる中で、ドル資金の確保やドル調達は重要性を増しており、現在海外拠点で保有しているドルは『ドルのままの確保』が重みを増している。

要するに本邦企業は海外で稼いだドルを円転(ドル売り・円買い)しなくなっている。それは、国内市場での現金・預金が高まっているためである。そのため、円転需要が減少しており、円買いの抑制になっている。

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