FITS エコノミックレポート

ドル/円の中期トレンドでは米5月CPI結果待ちの微妙な様相!

 

★ドル/円の中期トレンドを示す週足では、13週SMA(赤線)が下値を支えて、相場の節目として意識されている200週SMA(紫線)を上抜ける展開になった。

200週SMAを上抜けしたことで円安が加速するかと思われたが、上値が重くなり6月4日週の高値110.33円から上値を切り下げる展開になっている。

下値では、13週SMAの109.27円と200週SMA108.87円が下値目処として意識される。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DとSlow%Dが横ばいになり、方向感のないトレンドレスの状態になっている。

13週SMAは緩やかに上昇基調を維持しているが、以前のような勢いはなくなってきている。一方、26週SMA(青線)は上向きを維持しており、上昇基調は継続している。26週がロウソク足に接近してくるまでもみ合い相場になる可能性もある。

一方で、13週SMAと200週SMAを下抜けると、ダブルトップネックラインとなる4月23日週安値107.44円が意識される。

 

まとめると、レジスタンスとして意識されていた200週SMAを上抜けしたことで、円安基調が加速しても不思議ではない状態となっている。しかし、そうならずに上値を切り下げる展開になっている。10日(水)に5月米消費者物価指数(CPI)が発表されるが、相場が動く切っ掛けになりやすい。

5月消費者物価コア指数は前年比+3.4%で上昇率は4月実績の+3.0%を上回る見込みである。市場予想を上回った場合、インフレ進行の懸念がくすぶるほか、米FRBが早期の金融緩和政策の解除の協議が始まるとの思惑からドル買いにつながりやすい。

ただ、予想通りの展開になると、早期の金融緩和解除の思惑が後退する可能性もあり、米長期金利の低下とドル売りに傾く可能性もある。

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