FITS エコノミックレポート

ドル/円欧米市場動向:5分足 鯨は現れるか?

 

★欧州市場序盤では、目立った動意は見られず、持ち高調整主体の小幅な値動きとなった。英国の3月製造業PMIが予想を下回ったため、ポンド/円が下値を広げたことにつれ、ドル/円も再軟化した。米長期金利の低下にもドルの下値が限定されると、NY勢の参入を控え、全般的にドルが堅調地合いを維持した。米長期金利が小幅に低下したことで円買い・ドル売りがじわりと強まった。NYダウが小幅反落。米ISM製造業景況指数は予想範囲内ながら、前月比での改善の勢い鈍化が嫌気され、米長期金利低下とともに円高ドル安が優勢となった。日経先物の120円安やNYダウ80ドル超安が重しとなった。米長期金利の低下幅拡大も売りを誘ったほか、ロンドンフィキシングに向けたドル売りが持ち込まれたのではないかとの指摘もあった。その後、米長期金利の低下が一服したことや、3月29日の安値110.71円が目先サポートとして意識されると下げ止まったが、戻る上値は重い展開となった。また、一時140ドル超まで下落したNYダウが20ドル超安まで下げ幅を縮めたことでショートカバーが入り下げ止まった。

 

欧州市場からNY市場にかけて徐々に上値・下値を切り下げるドル安・円高が進行し、戻りも限定的で上値の重い展開だった。アジア市場でもこの地合いを引き継ぐ可能性が高く、下値模索の動きになりやすい。ただ、3月27-28日には110円半ば前後から『鯨』の姿が見受けられており、110円台半ばまで押した際に再び『鯨』のドル爆買いが出てくるかが焦点となる。円高基調の際に何度も下値を叩きに行っても、跳ね返されるような動きになると、『鯨』が徘徊し始めた可能性が高くなる。

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