FITS エコノミックレポート

ドル/円欧米市場動向:5分足 米4月雇用統計は強弱混在!

 

★欧州市場序盤では、米長期金利が持ち直すなか、円買い戻しの動きは一巡となったが、112円台前半でもみ合い推移となった。ロス米商務長官が4日、対日赤字の大幅な拡大を示した3月の貿易統計を受けて声明を発表し、『米国はもはやこの膨張した貿易赤字に耐えられない』と表明したことに、ドル/円の戻りが圧迫された。ただ、米雇用統計を控え、クロス/円を中心に利益確定売りが持ち込まれたが、押し目買いでサポートされ、売り一巡後は112.40円台へ反発した。米労働省が発表した4月雇用統計で、非農業部門雇用者数が前月比21万1000人増となり、市場予想の前月比19万人増を上回ったうえ、失業率が4.4%となり市場予想の4.6%より強い内容だったことが分かると円売り・ドル買いが先行した。ただ、米長期金利が低下に転じると戻り売りが優勢になった。同時に発表された平均時給が前年比で予想を下回ったことも相場の重しとなった。また、クロス円の上昇につれたドル買いが入った半面、ドル安が進んだ影響も受けたため上値も限られた。原油価格に買い戻しでクロス円が堅調に推移したことにつれたほか、シカゴ日経平均先物が上昇したことも支えとなり112.70円台まで再浮上した。週末を前に持ち高調整のドル売り込まれた後、クロス円が一段高となると買いが再開。取引終了前に一時112.80円まで上昇した。

 

米4月雇用統計では平均時給が伸び悩んだが、6月利上げの地ならしが進んだ結果となった。ただ、トランプ政権の税制改革や財源確保に向けた医療保険改革(オバマケア)の見直し審議に、不透明感が残されたままとなっている。そのため、経済政策の不透明さによって、FRBメンバーによる利上げに対する慎重姿勢や、米国株が政策不透明感を嫌気して調整下落となれば、ドル安や円高となる不安定化も警戒される。

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