★主要欧州市場が休場のため、市場参加者が乏しいなか、ドル/円の上昇も一服し111.80-85円近辺でもみ合い商状だった。ユーロ/円の下落基調に連動してドルはやや値を下げる展開となった。その後も持ち高調整のドル売り・円買いが優勢となった。米商務省が発表した3月米個人消費支出(PCE、季節調整済み)が前月比横ばいと予想の0.2%増を下回ったうえ、個人所得が前月比0.2%増と予想の0.3%程度増より弱い内容となったことが相場の重しとなり、一時111.56円付近まで下押しした。米4月ISM製造業景気指数や3月建設支出がいずれも予想を下回ったことに売りで反応した。ただ、ムニューシン米財務長官が『超長期債は米国にとって完全に合理的となり得る』と発言したことで、米長期金利が再び上昇すると押し目買いが入るなど下げ渋った。トランプ大統領が『大手金融機関の分割を前向きに検討している』と述べたと伝わると、NYダウが下げに転じたため一時ドル売りが優勢となった。
昨日のNY市場で発表された経済指標は予想を下回るものが多く、米景気の鈍化が見られる結果となった。しかし、市場ではムニューシン米財務長官の発言を好感したドル買いが優勢となった。背景にはFRBが6月にも再び利上げを実施してくるとの思惑が残っているとの見方である。しかし、昨日は月末が休日となっていたことで、月初が実質の月末となったことがドルが底堅い展開となったのではないかと思われる。実質的には本日が月初となり、昨日とは違った動きとなる可能性もあることには注意が必要となる。
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