★欧州市場朝方の取引では、主要通貨に対してドル売りが再開し109円台を挟んでの動きとなった。ドルの上値は重く、108.90円台と日中安値圏でもみ合い推移となった。米トランプ大統領演説に注目が集まる中、ドル売りの動きが後退した。ムニューシン米財務長官が『発言は為替介入を狙ったものではない』と述べたことが伝わるとドル買いが加速した。黒田日銀総裁が『日本は2%のインフレ目標にようやく近い状況にある』と述べると、日銀の緩和縮小への思惑から一転売りが優勢になった。前日の安値108.50円を下抜けて一時108.32円と9月11日以来の安値を付けた。日銀が『黒田日銀総裁はインフレ見通しを修正せず』との見解を示したと伝わるとドルは急上昇した。
注目されていたダボスでの演説で、トランプ米大統領は世界各国と協調する意向を見せ、保護主義、通貨安戦争への脅威が後退し、ドルの買い戻しが優勢となった。その後発表された米10-12月期GDP速報値が予想を下回り、ドル売りが再燃したほか、日銀の黒田総裁がダボスで、インフレや賃金の改善を示唆したため早期の緩和策解除への思惑が浮上し円買いが加速。しかし、日銀が声明を発表し、 『黒田総裁はダボスでインフレ見通しを修正したわけではない』と確認したため、円買いが後退した。
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