★欧州市場序盤では、欧州株が軟調に取引され、米長期金利もやや低下となるなか、ドル売りが優勢の展開だった。米長期金利の低下を背景に、ドルが全面安で取引された。ドラギECB総裁がタカ派発言を受け、クロス/円が上昇したことに伴って下げ渋る展開に。米長期金利が『ユーロ圏の成長率はトレンドを上回るが、インフレ動向は予想より抑制されている』『インフレを抑制している要因は主に一時的』『デフレ圧力はリフレに変わった』『かなりの規模の金融緩和は依然として必要』など上昇したことも下支えとなり下値を切り上げた。ユーロ/円中心にクロス円が上昇した影響を受けたほか、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが継続した。米6月消費者信頼感指数と米6月リッチモンド連銀製造業景気指数が予想を上回ったことが分かると円売り・ドル買いで反応した。市場では『ロンドンフィキシング(日本時間24時)のフィキシングに向けたドル買いが持ち込まれたのではないか』との指摘もあり112.20円台まで上昇した。その後も上昇が継続し112.46円と5月17日以来の高値を更新した。イエレン米FRB議長はこの日、『新たな危機は排除できないが、システムは各段に安全になった』『金融規制を緩和するのは良いことではないだろう』『段階的な利上げは適切と確信』『資産価格の目標はない』などと発言。市場の一部ではタカ派的な発言を期待した向きもあっただけに失望売りが出た模様。「米上院はヘルスケア法案の採決を7月4日以降に延期する可能性」との一部報道を受けて米国株が下落したことも相場の重しとなった。
ドラギECB総裁のサプライズ的なタカ派発言でユーロが急騰したことで、為替市場全体にボラティリティが急速に高まった。また、月末絡みによるロンドンフィキシングでのドル買いなども重なり、112円台半ば近くまで円安が進んだ。米長期金利も2.20%台まで一旦上昇しているが、このまま上昇基調となるかは不透明感が強い。そのため、市場の動向を見極めることが必要に思われる。
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