★欧州市場序盤では、オバマケア見直し法案に関して、過度な悲観が一服、米長期金利がやや上昇となったことに支えられて、ドルは主要通貨に反発地合いを維持してもみ合い商状となった。対ユーロなどでドル売りが進んだ流れに沿ってドル/円は弱含み。市場では『上値の重さを嫌気し、本邦勢が買いを引っ込めた』との指摘もあった。欧州株が軟調推移したほか、オバマケア代替法案の採決を控えてドル売りが優勢となった。ムニューシン米財務長官が、『ヘルスケア法案の議会通過を楽観』、『8月までの税制改革実施は難航はするだろうが楽観している』、『ドルと株価の上昇はトランプ政権を反映したもの』などと発言するとドルは下げ渋った。ただ、戻りを売りたい向きは依然多く米長期金利が低下したことが重しとなり一巡後は売りに押された。米共和党指導部が『オバマケア代替法案可決に十分な票を得たと確信できない』との見解を示したと伝わると、リスク回避目的の円買い・ドル売りが先行した。一時110.79円まで値を下げた。ただ、『一部の共和党議員が賛成に回った』との報道が伝わるとショートカバーが優勢となり111.09円付近まで値を戻した。採決の行方を巡る報道に一喜一憂する展開となった。オバマケア代替法案を巡り調整が難航するなか、NYダウが90ドル超下落し、リスク回避の動きが強まった。一時110.62円まで安値を付けたが、米下院共和党が採決を注視したことが明らかになると悪材料出尽くしとしてショートカバーが優勢となり、引けにかけて111.30円台付近まで急反発した。
NY市場では連日オバマケア代替法案を巡る報道に乱高下する展開となった。結局、ヘルスケア法案の採決は中止となった。その後、ライアン米下院議長は、『ヘルスケア法案の支持はわずかに可決に届かなかった』『我々が改正できるまでオバマケアは国法のまま』『税制改革を進めていく』『税制政策はさらに困難になったが、不可能ではない』などの見解を示した。引けにかけては税制改革への期待からドル買いとなったが、オバマケア代替法案が宙に浮いた状態で、どれだけの税制改革ができるのか疑問符がつく。ドルの上値が徐々に重くなっていることからも、徐々にトランプ政権への期待感が薄れ始めている可能性がある。
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