FITS エコノミックレポート

ドル/円の下値目処は何処に!

 

★ドル/円は円高が止まらず105円台半ばまで円高が進行してきた。こうなってくると何処が下値の節目か分からなくなる。ただ、240ヵ月指数平滑線(紫線)の105.03円がサポートとして意識されやすい。2013-14年には上値・下値の抵抗ラインとなった。また、2016年も上値抵抗ラインとなるなど過去において意識される移動平均線となっている。

 

ただ、240ヵ月線を下抜けしてしまうと、雲の下限となる100.695円まで下値の節目がなくなる。

 

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も%Kと%Dがかい離幅を広げながら下向きとなっており、下落の勢いが強いことを示している。

 

このところのドル安の要因としては、①米国の利上げは織り込み済みとなり、他国の利上げを織り込む動きが強まっている。②インフレや金利の急伸が、逆に経済を抑制する。いずれスタグフレーションに陥るとの警戒感が浮上してきた。③米国の財政赤字拡大懸念。④トランプ政権がドル安誘導との思惑。⑤貿易・通貨戦争などがドル売りの要因となる。一方で、円高要因としては、①昨日の麻生財務相の『介入必要なほどの円高ではない、日米経済は好調』との発言が切っ掛けとなった。②3月期末に向け、本邦企業の利益の本国還流(レパトリ)に絡んだ円買いが上げられる。

 

また、2月6日付シカゴIMM投機筋の対米ドルでの差し引き持ち高が▲112,876枚(ドル買い・円売りのポジション)と高水準に積み上がっていらこともあり、急速に進む円高に対してストップロスによるポジション解消がより円高の勢いを強めている。

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